年に8回しか営業しない飲み屋「じょじょ家」に潜入！

imaikegoro 2018年2月19日 0

西日暮里にある年に8日しか営業しない飲み屋「じょじょ家」
年8日って350日以上は閉まってるわけで…気になりますよね。というわけで行ってきました。

住宅街の中にある隠れ家的な店を想像していたのですが意外にも駅から近く大通りに面しています。店の前を歩いたことがある人も多いでしょう。

ところで「じょじょ」といえば奇妙な冒険なのかな？
店内に入るとなんと可愛らしい空間。おしゃれカフェじゃないですか！

メニューを見てみると滋賀県、香川県、秋田県の料理とお酒が並んでいます。よくみると壁にも３県のポスターが貼ってあります。

じょじょ家は日本全国の食材や料理、地ビール、地酒を楽しみながら、特色や歴史、文化、いま起きている課題など、いろいろ知ろう！というコンセプトで2013年から月1回開催される飲み屋なのです。月1回なら年12回ですよね？

「休みの多い月は、本業が忙しいので３ｒｄシーズンから休みにしたんです」
と、企画者のらいらいさん。だから1月、5月、8月、9月を抜いた年8回なんですね。

さっそくお料理をいただきましょう。
まずはお通しです。

小鮎のあめ煮（滋賀県）、じゃこめし（香川県）、花ずし（秋田県）、パリパリ（インド）と3県と1国（？）をかわいく一皿にまとめています。

花ずしは初めて食べたのですが寿司ではなく秋田県南部に伝わる漬物です。可愛らしい見た目と裏腹にいい酒のつまみになる味わい。

続いて肉料理。大根の桃豚バラ巻きとえのきの桃豚バラ巻きです。

豚の脂がエノキや大根に染み込んでシンプルな味付けながら素材の味がしっかり感じられました。

十和田湖高原ポーク桃豚の紹介サイト：
http://www.momobuta.co.jp/

そして気になる今月のポテサラ。

個人的な意見ですがポテトサラダはけっこう店の個性が出ますよね。
香川県のうどんが入ったポテトサラダです。ポテトサラダにうどんはもしかしたら初かも？
それとも香川ではポテトサラダにうどんは常識？

今月の地鶏鍋です。

讃岐コーチンときりたんぽ鍋です。
鶏の味がきいている優しい味。これはお酒というよりもご飯が進みそう。

それにしても珍しい年8日しかオープンしない店。じょじょ家。
企画した、らいらいさんにお話を聞いてみました。

「看板の『じょじょ家』はもともとバーでした。その後は居酒屋になって閉店することになったのです。この建物は１階がお店で２階が事務所になっていて、２社でシェアしていたのですが、お店を閉めるとなったので、引っ越そうと思ったのですが良い物件が無くてどうしようかなぁと考えていたとき思い出したんです。お店の経営が良くないとき、オーナーに提案した『他力本願店』という企画を。」

「近くには餃子の王将さん、マクドナルドさん、いま無くなってしまったけど駅前にケンタッキーさんがあって、お酒はカクヤスさんが持ってきてくれるし、電話すればビザも届く。お店のスタッフは一人で十分まわせるといういう企画だったんです。それと、自分自身が“コミュニティービジネス”をやってみたかったこともあって、真面目に企画することにしたんです。結果“レンタルスペース”にして、貸切のパーティーやギャラリー、イベントとかやってもらって人が集う空間にしようと！」

「業態名『自創空間』は僕が考えて、ネーミング『櫻楓堂』はたけっちが考えて、そろそろスタートしようかというタイミングでさささと出会ったんです。さささはチームグリンピースというグループで、中野で月１回カフェをしているというので、それを西日暮里でやってもらうことにしたんです。毎月の活動を見ていたら、月１回本業とは違うことをやるのは良いなぁと思って、もともと僕もたけっちも飲食業を経験していて、お酒も料理するのも好きなので、僕たちも月に１回よろう！ということになって、単なる居酒屋でスタートしたんです。」

櫻楓堂サイト http://tia47.com/oufuudou/

とのこと。
それで、日本全国の食材や料理、地ビール、地酒を楽しみながら、特色や歴史、文化、いま起きている課題など、いろいろ知ろう！というコンセプトで始まったのが〝月1☆じょじょ家〟なんですね。

全県の四季を紹介するためには８年かかるという壮大なプロジェクトなのです。
しかし、なぜ各県を楽しむ企画を立てたのでしょうか？

「単なる居酒屋を１年半くらいやって思ったのが“何か違う！” 単に酔っ払ってもらうためだけの居酒屋ではいけない！しっかりとテーマ・想いをもってやろうと。ちょうどそのころ“グローバル”や“ダイバシティー”という用語がよく聞くころで、異文化の人と話したり、わかり合うためには、自分の国のことを知らないとコミュニケーションできないだろう！と思っていて、それなら“日本を知る” で行こう！月に2県やれば、2年で47都道府県ができる！となったんです。」

「最初この企画は2年で終わる予定だったのですが、やってみると食材の仕入れで行政の担当者と話をしていて「禁漁時期で魚が無いよ」とか「一押しの食材が時期じゃないよ」ということがあって、これでは不公平になってしまう･･･こうなったら四季を全部やるしかない？そうなると2年で1回転を4回だから、、、8年か、と思ったのですが、やると決めました。」

「そう思っていたけれど、もう３rdシーズン後半の6年目に入りました。やっていくうちにいろいろな繋がりができてきたので、このプロジェクトが終わったら、だれかに同じシステムで月1日ではなく、月ごとに変わる毎日営業するお店やって欲しいと思っています。僕たちには本業があるので。」