新発売のトイボックスのカップラーメンを店主に作ってもらって食べてきた

「トイボックスのカップ麺が11月23日に出るようですよ」

https://www.acecook.co.jp/products/detail.php?id=1187

荒川102記者のグループチャットにそんな書き込みが流れてきました。
トイボックスといえば三ノ輪にオープンして以来行列の絶えない有名店。ミシュランガイド東京ではビブグルマン獲得のまさに東京を代表するラーメン店。

「でもねえ、歩いていけるんだから荒川区民はカップ麺でなく店でちゃんとラーメン食べれば良いじゃないか…」

と、グループチャットに返信。
商品名が「一度は食べたい名店の味　ラーメン屋トイ・ボックス　黄金鶏油の鶏醤油ラーメン」ですよ。
オレはトイボックスのラーメンは何度も食べてるし、こういうのはトイボックスにいけない人が悔しい思いをしながら食べれば良いんです！

とは言ったもののトイボックスの店主山上さんがOK出したカップ麺、興味あるじゃないですか！
その興味には勝てず山上さんに連絡すると「店にサンプルあるからあげますよ」とのこと。
閉店後、お店に向かいます。

荒川102の編集長から「食べてレポートしてくださいね」と言われていたオレはある作戦を練っていた。
トイボックスの店主にカップ麺のトイボックスを作ってもらってトイボックスのカウンターで食べるということ。

「山上さん、カップ麺作ってください！」

掃除や片付けをしていたスタッフさんたちも「こいつうちの師匠に何言ってんだ？」と思ったでしょう。本当にすみません。
いつも最高のラーメンを作っている厨房に入って雪平鍋でお湯を沸かす山上さん。

いつもの麺茹で時間を測るタイマーで３分測ります。それだけで贅沢！
茹で上がったらココからが重要なポイントです。

カップ麺の蓋に書いてあるように３分経ったら蓋を取りまずスープを入れて混ぜる。
なんて手際がいいんだ。

次に調理油を入れて混ぜない。この「混ぜない」が最も重要なポイントです。調味油は最後に入れる、絶対混ぜないこと。いつもお店で食べる時もラーメンを出す直前に鶏油をかけてくれますよね。
あのくるっと器の淵に鶏油を回し入れる姿はラーメンが出てくる直前の儀式というか期待が高まる瞬間なのです。

ラーメン完成！いざ実食です。
正直に言います、かなり美味しいです。最高のカップ麺です！
昨年12月ぐらいにカップ麺を作りませんかと言う話が来て3月から9回の試作を経ての完成品。想像以上の味です。
エースコックの開発者も苦労したでしょう。

ここで全く考えていなかった事態が発生。
トイボックスのカップ麺をトイボックスの店主に作ってもらうという企画、実はトイボックスのカップ麺をトイボックスの店主が見ている前で食べて感想を言うまでがセットなわけです。
ラーメン屋でカップ麺を食べて店主に感想を言うという今まで体験したことのない緊張感の中で

「とても美味しいです」

と山上さんに伝えると

「複雑だなあ」

とニヤニヤ。
そりゃあカップ麺ですから店の醤油ラーメン食べた方が数倍美味しいにきまっていますが、ツルッとした麺、醤油、あとからかける鶏油とトイボックスの特徴をよく掴んでいるカップ麺です。やるなあエースコック。ありがとうエースコック。

しかしラーメン店の店主としてなぜカップ麺を出すことになぜokしたのでしょう？
エースコックさん申し訳ない…、店主が日々魂込めて作っている一杯が、220円のカップ麺に収まるわけないじゃないですか。自分の作ったラーメンをカップ麺にすることを嫌うラーメン店もたくさんあると思います。
その答えはトイボックスがオープンしてからすぐ、2014年2月の荒川102の記事にありました。

荒川ラーメン紀行：今、三ノ輪のラーメンが熱い！③トイボックス

「もともとインスタントラーメンは好きなんですよ」
と山上さん。3歳のときにおばあちゃんが作ってくれたサッポロ一番みそラーメンに嵌ってからラーメン好きになったそうです。まさに原点回帰とも言えるカップ麺なのかもしれません。