2月24日、日暮里サニーホールにて「2025年度漫才新人大賞」が開催されました。23回目となる今回は漫才協会所属の37組の芸人がエントリー。同日に予選と決勝が行われ、大賞受賞者が決定しました！
新人大賞なのにベテラン？ 21歳差のコンビ「2世代ターボ」が大賞受賞！
今回の大賞を獲得したのは、65歳と44歳の異色コンビ「2世代ターボ」。
「最近おぼえたスマホでYouTubeやTikTokを見て若者の芸を研究し、動きをスピーディーにしました」と語る彼らの芸は、熟練と新鮮さを感じさせるものでした。
予選から決勝まで撮影を続けていた私。たしかに、この日の漫才でカメラのシャッタースピードを上げたのは、2世代ターボと、同じく予選を勝ち抜いたスピーディーなレスリング漫才を披露するアマレス兄弟でした。
彼らのテンポのよい掛け合いと、21歳差の年齢を感じさせないパワフルな漫才に、会場は大きな笑い声に包まれました。
日暮里の地元コンビ「きんぶら」も奮闘
今回、決勝に残ったのはネタ披露順にアマレス兄弟、ちゃんぴおんず、マッハスピード豪速球、クマムシ、2世代ターボの5組。
地元・日暮里生まれ、日暮里育ちの兄弟漫才コンビ「きんぶら」は、惜しくも予選敗退となりました。
「会場から近いんで、今日は歩いてきました！」と、地元ならではのトークで会場を沸かせた彼ら。結果は振るわなかったものの、今後の活躍に期待がかかります。
漫才協会会長・ナイツ塙さん「自分たちこそおもしろい、と思っている芸人を観に来てほしい」
表彰式のあと、2世代ターボ・河崎健男さん、栗本宗昌さんのほか、漫才協会の会長であるナイツ・塙宣之さん、副会長の宮田陽さん、ロケット団・三浦昌朗さんによる囲み取材が行われ、ナイツ塙さんに総括を伺いました。
「決勝で大賞を競った5組はいずれも、その2人にしかできない漫才だったと思います。テンプレのような似た漫才が多くなるけど『その人自身』が出ている漫才がこれからまた来ると、たけしさんも言ってました（笑）。2世代ターボの漫才はわかりやすくて、終わったあとも覚えているようなおもしろいネタでした。
テレビ局の人に『おすすめの芸人いる？』と聞かれるけど、『僕が答えるならナイツだ』と言ってます。みんな自分たちがおもしろいと思って芸人をやっている。
お笑い業界もいろいろあるけど、自分もまだ現役でみんな仲間だと思ってます。M-1グランプリの人気で漫才が注目されているようだけど、TikTokやSNSで上がってくる芸人が注目されている。
今日の漫才新人大賞でもまだまだ空席が目立ちました。演芸場で笑いを取っている芸人をテレビに使おうかなと思ってもらえたらうれしいですね」
お祭り好きの荒川区民こそ、生の笑いを劇場で体験しよう
2022年から予選を、そして昨年からは決勝まで日暮里サニーホールで開催されるようになった「漫才新人大賞」。
スマホやテレビでは味わえない、生の漫才のおもしろさや緊張感は会場に足を運んでこそ楽しめるものです。イベントが多い荒川区、お祭り好きの荒川区民としては、こうした催しを現地で応援したいところ。
次回もぜひ荒川区で開催していただきたい！ その際は皆さんも現地に足を運び、リアルな漫才の空気を体感してください。
＜イベント情報＞
- イベント名：爆笑ひぐらし名人会『2025年度漫才新人大賞』
- 公演日時：2025年2月24日（月・祝）【予選】14：30 ～ 18：00 【決勝】18：30 ～19：20
- 会場：日暮里サニーホール
- 出場者：
- ニードル／左利き／なにわプラッチック／漫才56号／クマムシ／やすと横澤さん／道草らくや・てんや／とんとん拍子／パラダイムシフト／キープランニング／シリアル／プロポーズ／完熟フレッシュ／ランフィッシュ／青空一風・千風／らんちゅう／いち・もく・さん／2世代ターボ／バイバイ／パワーステアリング／サインコサイン／なんやかんや／ちゃんぴおんず／爆弾世紀末／ぽ～くちょっぷ／キラーコンテンツ／さくらだモンスター／まみわ／マッハスピード豪速球／きんぶら／九州男子”／ドルフィンソング／ふうりん／アマレス兄弟／高円寺K／惑星カッポ／うぐいす餅
- 特別審査員：ユウキロック
- 会員審査員：
- 塙宣之（ナイツ）、宮田陽、セイワ太一（エルシャラカーニ）
- MC：中島和彦（コンパス）
- Instagram：一般社団法人漫才協会【公式】 @ippansyadanhozin_manzaikyokai
- X：一般社団法人漫才協会（公式） @manzaikyokai