ウィーン君が行く:鉄道弘済会義肢装具サポートセンターに行ってみた

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南千住汐入地区は再開発でバリアフリーが進んでいて、車椅子利用者と出会うことも多いのですが、南千住駅付近ではそれに加えて義足をつけた人を見かけることが多いと思いませんか?

実はこれ、駅前の鉄道弘済会義肢装具サポートセンターの利用者さんなんですね。自分が身体が不自由になったこともあって、前々から気になっていたこの施設に見学を申し込んでみました。

鉄道弘済会義肢装具サポートセンター
鉄道弘済会義肢装具サポートセンター

(最初は荒川区のコミュニティカレッジのフィールドワークで見学をお願いしたのですが、その時に「個人でも見学できますよ。将来こう言う仕事をしたいからと若い方がいらっしゃることもあります」と伺ったので、この記事のために再度依頼して訪問してきました。)

弘済会ホームページ:http://www.kousaikai.or.jp/support/

センターは平成20年に開設


センターが荒川に来たのは平成20年とのこと。内部には27人の義肢装具士の方たちが仕事をする工場、リハビリ室、診察室、12人が泊まり込みで訓練を受けられる施設があるのだそうです。

義肢というのは義足と義手。装具はコルセットや弱った足を支えるサポーター。分業制で作るところが多い中で、ここのセンターは測って作ってフィッティングするところまで一人の義肢装具士さんが担当する職人仕事が特徴。南千住にあるのはJR貨物の隅田川駅の縁だそうですが、ものづくり荒川にぴったりのスタンスですね。

なぜ鉄道弘済会?というのが最初の疑問だったのですが、昔は鉄道の連結作業の事故が多くて、手足を失う鉄道員さんが多かったからだそうです。

現在足を失ってここを訪れる人は、交通事故3割、悪性腫瘍(ガン)3割、糖尿病など3割とのこと。交通事故ってバイクが多いんですか?との質問したところ「自動車事故も多いんですよ」、とのこと。

そうなんですか! それじゃあ本当に誰でも義足のお世話になる可能性があるんですね。全然他人ごとじゃない。

「ある日突然に障害者になる」のは私も体験したことです。そうしたときに障害のある人の暮らしを知っているか知らないかでリハビリへの意欲はかなり違ってきます。私もウィーン君を手に入れようと思ったのは町で電動車椅子を使っている人を見たからでした。

ここに泊まり込みで義足のリハビリをしに来るのは遠方の人と重度の人。

「平均2ヶ月で退所する方が多いですが、両足切断で入所された方はとても短い義足でリハビリをはじめて、竹馬の練習のようにだんだん高いものに変えていって、1年かかって歩けるようになって退所されました。」

駅付近で出会う方たちが上手に歩いてらっしゃるなあと常々思っていたのですが、やっぱりあの域まで達するのはたいへんですよね。(両足あってもうまく歩けない私)

ちなみに鉄道弘済会はいろいろな福祉事業も展開していて、同じ駅前の保育園も弘済会の経営なのだとか。

鉄道弘済会義肢装具サポートセンター 工場
明るい工場

展示スペースにはいろいろな義足と義手が並んでました。

現代義肢はハイテク、カラフル
現代義肢はハイテク、カラフル

カラフルなものもある現代の義足。樹脂部分に切断部分を入れて装着します。

以前は肌色のカバーをかけて目立たないようにする人がほとんどだったのが、カラフルでおしゃれな義足にする人が少しずつ増えてきているとのこと。その気持ちはわかります。私もカッコイイ車椅子見るといいなあと思いますし、ウィーン君を褒められるとすごく嬉しいです。

義肢で大切なのは関節部分
義肢で大切なのは関節部分
これは最高級のマイコン付きの関節部分。
これは最高級のマイコン付きの関節部分。

公費補助の規定に従って作ることが多く、好きなものを好きなようにとはなかなかいかないようです。そうは言っても、ちょうどアメリカのボストンマラソン爆弾事件で足を失った人が、義足を作ったり修理したりする費用に悩んでいるという記事を読んだところだったので、日本は(だんだん厳しくなってきているにしても。まだまだ)医療に関してはすごく安心な国だと再認識しました。

パラリンピック選手も利用


ここはスポーツ用義足の開発もしていて、パラリンピックを目指す選手たちも利用してるのだそうです。

スポーツ用義足の選手の色紙
スポーツ用義足の選手の色紙

義足の陸上チームヘルスエンジェルス

スポーツ用義足
スポーツ用義足

「これをつければ簡単に早く走れる と言うわけじゃありません。血のにじむような努力の結果です。」

それはそうですよねえ。

左手が動かない私が気になる義手ですが、ロボットアームはまだ開発途中。片手でいろいろできてしまうので、すごく必要という人は少ないのですとのこと。私ももっと右手を訓練しなければ。

義手
義手

こんなお仕事があって、こんながんばっている人たちがいるんだよと、機会があれば子どもたちと尋ねてみたいセンターでした。

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