「思いっきり楽しむ!」心を育む演劇・ダンススクール「9PROOM」間もなく開校!

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2010年に亡くなった日本を代表する劇作家の一人、つかこうへいさん。
その、つかさんに師事したメンバーが結成するプロジェクトが2019年4月、南千住に演劇・ダンススクールを開校します。

スクールの名前は「9PROOM(きゅうぷるーむ)」。
小学生向けのプレイクラス(1回90分)と、中高生向けのコミュニケーションクラス(1回150分)の2つのクラスでのスタートとなります。

2月には最初の体験クラスを実施。
地元の口コミで親に連れられてきた子やホームページを見て遠方から来た子どもなど、多くの子どもたちが体験に参加しました。

子どもたちはストレッチやダンスで体を動かした後、様々なコミュニケーションゲームを実施。中高生クラスでは、台本を見てそこに出てくる登場人物の背景や関係性を想像しながら演じる練習なども行いました。

最初はお互いに見ず知らずの子どもたちでしたが、講師の巧みなリードによって、体を動かすうちにすぐにお互いに馴染んでいきました。

スクールを立ち上げる演出・脚本家の渡辺和徳さんは、北区にあった、北区つかこうへい劇団の7期生。

他の2人のメンバーも、北区つかこうへい劇団の9期生として、つか氏に直接育てられた俳優であり、つか氏の逝去後、3人は「9PROJECT」という劇団を結成。北区で長く子どもたちに演劇・ダンスを教える教室の運営に携わってきた経験から、劇団の活動の一環として、この9PROOMを立ち上げました。

左より、渡辺和徳(脚本家・演出家)、高野愛(俳優)、小川智之(俳優)の講師陣

 

大学で初めて覗いた演劇部。


本好きだった父親の影響で、週末になると図書館に行って本を読んでいました。小学校の時は、休み時間になると校庭に出るよりも図書室にいる方が好きな子供でしたね。それもあって、小学生の頃は漠然と、小説家になりたいなぁと思っていました。

大学では最初、弓道部に所属したのですが、掛け持ちで演劇部もぶらっと覗いてみたんです。そうしたら、物語を演じるということが面白くて、ズルズルとハマっていきました。

 

たまたま見たテレビ番組がきっかけで、つかこうへいの世界へと急転回。


初めてつかさんの芝居に出会ったのは、たまたま見たテレビの劇場中継でした。何の気も無しに見始めたのですが、見ているうちにどんどん引き込まれてしまい、これは何なんだ!?、なんだか面白いぞ!と。
それから舞台を見に行ったり、著作を読んだりしてハマりました。もちろん、演劇部でも何度か上演しましたよ。

つかさんの芝居はとてもエネルギッシュです。
普通の芝居では台本を読んだときに、「このセリフはどう言おうかな」などと考えて演じる。つまり、役者がセリフをコントロールしていくのが普通だと思うんです。でも、つかさんの芝居では言葉がとても力強いので、喋っているとセリフに自分が引きずり回される感覚に陥ります。そのセリフを喋るのに必要な高ぶりにまで、否応なしに連れて行かれてしまう感覚というんでしょうか、こんな芝居は他に無いなと思いました。

つかこうへい作品は「どんどん心が引きずられていくんです。」(写真をクリックするとインタビュー記事に飛びます)

そして大学3年の終わりに北区つかこうへい劇団を受け、合格しました。
自分は農学部だったので、4年生では研究をしなければいけないのですが、朝学校に行って生き物の世話だけしたらそのまま研究もせずにそのまま劇団に行く、という生活をしていました(笑)。
あの番組を見ることがなかったら間違いなく普通に公務員とかになっていましたね(笑)。

 

つかさんの言葉をキッカケに、物書きの道へ。


劇団に入ってしばらくは、つかさん自身に芝居を見てもらえる機会は無かったので、稽古場で毎日変わる台本の打ち直しをしたり、ホームページにコラムを書いたりしていました。

半年ほどして、ようやく芝居を見てもらえる機会を得たのですが、一目見て言われたのは「お前、才能無いからやめろ」と(笑)。でも続けてつかさんが、「お前は文章書けるから文章を書け」と言うんです。それから、つかさんのご縁もあって、青山劇場や明治座など、いろいろな劇場で脚本のお仕事をさせていただきました。
つかさんの芝居を演じることには未練もありましたが、2010年につかさんが亡くなられてからは、脚本と演出に専念しています。

劇団には子供たちに演劇やダンスを教える教室がありまして、2001年から講師を担当するようになりました。講師は普通、入団したての若手が担当することが多かったのですが、もともと子ども向けの活動に関心があったこともあり、2017年に退団するまでずっと講師を続けていました。

 

きっかけは、日暮里d-劇場。荒川区をホームグラウンドに。


d-倉庫さんは日暮里にある小劇場なんですが(ホームページ)、とても見やすくて使いやすいので何度も利用させていただいてます。これまで、いろいろな劇場を転々としてきたのですが、やっとホームグラウンドが見つかったな、という感じです。

d-倉庫での劇団9PROJECT「出発」舞台写真より(写真をクリックすると劇団ブログに飛びます)

もともと、メンバーの一人が南千住に住んでいたこともあり、活動の拠点を荒川区に腰を据えて、いろいろやってみようかという話になりました。

 





体を動かすことで心をほぐす。芝居を演じることで現実を予習する。それによって自信を得る。


教室では、まず何よりもダンスや演劇を楽しんでもらいたいと思っています。ですが決して、ただ上手くなることだけが目的ではありません。

ダンスや演劇がどのように役に立つのか、疑問に思われる方もいると思いますが、心と身体は密接につながっています。内気な子や引っ込み思案の子は、つい体の動きも小さくなってしまいがちです。そうすると、心もますます内側を向いてしまいます。逆に体を大きく動かすと、緊張がリラックスし、心もほぐれていくものです。

そのためにダンスはとても有効です。音楽に合わせて体を動かす中で、自然と体を大きく使うことに慣れることができるからです。ダンスを楽しむ中で、いつの間にか心の働きが変わり、自分を表に出せるようになっていく…。そんなレッスンにしたいと思っています。

一方で演劇では、様々なコミュニケーションを体験することができます。
基本的に演劇では、脚本に書かれた会話を演じるわけですが、演じるには、なぜその人物がそうするのか、そのとき相手は何を感じるのか…。それが分かっていないと演じられないわけです。

日常生活の中では、相手に何か伝えたいことがあっても、どうしゃべっていいか分からなかったり、何気なく言った言葉で相手を傷つけてしまうこともあると思います。

演劇では、思いを届けるセリフも、相手を傷つけてしまうセリフも、どちらも演技の中で練習することができます。「こんな時、こういう言い方ができるんだな」「こういうことを言ってしまうと、傷つけてしまうんだな」ということを、作り事の中で知ることができるんです。つまり、お芝居の中ではいろいろな現実のシチュエーションが予習できるということです。同じ言葉を聞いても、他人と自分では感じ方が違うこともあります。その違いを知ることは、相手の気持ちを尊重する上でとても重要なことですし、「自分ってこうなんだ」と、改めて自分を知ることにもつながります。

また、素顔のままの自分を表に出すのは、大人でも恥ずかしいものです。
演劇という「作り事」の中に飛び込むことで、表現することへの心のハードルを下げる効果もあります。
自分を表現する練習を重ねることを通じて、自信を持って自分を出すことが出来るようになり、結果として、周囲の人と仲良くなっていける。
ダンスや演劇がそういった結果につながってくれるといいなと思っています。

 

実際にこれまでに子ども達に関わっている中で実際に子どもにいい影響が出たなと実感したことはありましたか?


もう何年も前のことですが、男の子の生徒で一人、おとなしい子がいました。
ダンスをやっても、決して一番前には出てこない。かといって、嫌がって後ろに行くわけでもない。地味に真ん中にいるんだけど、頑張っている。そんな子にこそ活躍の場をあげたくて、発表会の主役をやってもらったことがあるんです。

40分ぐらいある長いお芝居で、正直やり過ぎたな…と思うくらい、その子のセリフが沢山ありました。
不安になってしまったらかわいそうだな、と思い、「練習の中で少し短くしていくから大丈夫だよ」と言って、年末に台本を渡したんです。ところが、新年の最初の練習の時には、その子は全てのセリフを覚えてきていました。

発表会では、セリフはもちろん、複雑な段取りも見事にやりきってくれて、本当にすごかったです。それから何年か経って、その子は教室を卒業していったのですが、その時にお母さんが「あの時の芝居がきっかけで自分に自信をもってくれたんですよ」と教えてくれました。学校でも周りを引っ張るようになり、堂々と意見を言えるようになったそうです。

それを聞いたときはとても嬉しかったですし、長い講師生活の中でも、思い出深い出来事の一つです。

また、教室に参加してくれる子どもたちの中には、ADHDやアスペルガーの子たちもたくさんいました。その子たちは協調行動が苦手だったりするのですが、経験上、演じることは大好きな子が多いです。関心のあることにはすごい集中力を発揮するので、セリフもあっという間に覚えてきてしまいます。それによって周りの子たちがその子たちを見る目が変わったり、その子たちの自信に繋がったりする。そういうシーンは何度も見てきました。

どんな子にも、得意なことがあり、苦手なことがあります。それが個性です。レッスンの内容は、子供たちの反応を見ながら毎回テーマを考えていますので、うまくいったり、失敗したりする経験を重ねながら、自分を知り、自信を持っていってもらえたらと思っています。

 

カリキュラムについて教えてください。


2月に発表会をやろうと思っていますが、必ず1年間在籍してください、というわけではありません。
ダンスも演劇も、3ヶ月程度を目処に、一つの振付・台本を覚えてもらって、親御さんへの簡単なお披露目をする。それを1サイクルとして回していきたいと思っています。
その中で、子供たちのレベルに応じて、難易度を調整していくつもりです。
ダンスも演劇も、ジャンルはこれと決まったものではなく、幅広く色々な要素を取り入れていきます。

小学生クラスでは、内気な子でも大きな声を出したり、自己表現が出来るようになることに主体を置きます。決して小難しいことをするわけではないので、楽しく遊ぶつもりで来ていただければと思います。
中高生の場合は、演劇やダンスをやってみたいけれど、やれる場が無いという子も多いと思います。部活に参加するくらいの気持ちで来てもらって大丈夫です。

教室は週1回で、火曜日が小学生クラス。それから土曜日に小学生クラスと中高生クラスを開講します。
課題は毎週違いますので、月や年度の途中から参加してもらっても問題ありません。
原則として月4回レッスンを行い、小学生向けが月謝8000円。中高生向けは9000円。
ただし、休講などでレッスン回数が変わる場合は、回数分の月謝となります。

 

最後にメッセージを


ホームページには堅いことも書いていますが、楽しく遊びましょう、というのが基本スタンスの教室です。
精神面での効果のようなものは、楽しんでいる中で自然と生まれてくるものなので、気楽に来てもらえればなと思います。

☆☆☆無料体験レッスン開催☆☆☆


3月21日(木)に体験レッスンを実施します。ぜひお越し下さい。

①プレイクラス(小学生)13時30分〜14時30分
②コミュニケーションクラス(中高生)15時30分〜18時00分

詳細はスクール公式ホームページをご参照下さい。


<スクール概要>

  • 名称:9PROOM – 心を育む、演劇・ダンススクール –
  • 開校予定日:2019年4月9日(火)
  • 場所:アンビスタ南千住スクール
  • 住所:東京都荒川区南千住2-19-2 幸生桜レーベン3F
  • URL:https://www.9proom.net/

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