元映画館にて映像の美術館#02『永田康祐「Eating Body」』を開催

東日暮里の元映画館にて、シリーズ企画「映像の美術館」第二弾、永田康祐の個展「イーティング・ボディ」を開催、現在鑑賞予約を受付け中です。
ディナー付きコースは既に完売となっていますが、鑑賞チケットはまだ発売しているとのこと。
ご興味ある方はお早めにどうぞ。

<個展詳細>

元映画館では、2021年9月24日 (金) から10月10日 (日) まで、シリーズ企画「映像の美術館」の第二弾として、永田康祐の個展「イーティング・ボディ」を開催いたします。

永田はこれまで、デジタル写真やインタラクティブな映像作品、オーディオガイドを用いたインスタレーションなど、さまざまな形態の作品を手掛けていますが、近年ではとくに食文化や調理技術についてのリサーチをベースにした映像作品を発表しています。
これらの作品では、食文化とそれをめぐるイデオロギーの問題、食べることにまつわるテクノロジーの問題や、身体とのかかわりといった内容について、アーティスト自身が料理をする映像とともに語られます。「複数の文化の混ざり合いで生まれた料理はまがいものなのか?」「食べる行為を個人で完結することは可能なのか?」といった、食べることをめぐる永田の思索は、アイデンティティや主体性の問題ともつながっております。

本展では、永田の近作である「Translation Zone」(2019)と「Purée」(2020)の2作品の上映に加え、「Purée」のなかで作られている料理をもとに、アーティスト自身が調理するコース料理の提供を行います。約7皿からなるコース料理には、キャプションとしての説明書きが付け加えられており、調理法やカトラリーの種類を変えながら、鑑賞者と料理の関係が次々に切り替わる映像作品のような体験です。

また、本展と並行して、永田康祐の新作個展がANOMALYでも同時期に開催される予定です。永田の作品を概観できる珍しい機会です。こちらもあわせてご観覧ください。

<上映作品>

①「Translation Zone」(2019年)27分23秒

この作品では、調理がおこなれている映像に重ねて、日本で揃う材料を使って他の国の料理を作ったり、ある言葉を別の言語へと翻訳する難しさと、そこに生まれる創造性について語られている。
そこでは、文化や言語が厳密に翻訳されず、翻訳が失敗し互いが混ざり合ってしまうような状態から文化が形作られていくことの豊かさが見いだされている。

②「Puree」(2020年)35分23秒

この作品では、調理器具や食事作法と身体の関係について、ナレーションによって語られている。調理器具は歯の代わりに肉を切り刻むことで身体を増強し、食事作法は身体を社会化する。
道具や制度によって構築された身体をめぐる、中世フランスの料理術や1970年代のキッチン戦争などに関する考察をつうじて、身体変容の可能性とその政治性が、実際に調理や食事が行われている様子や、映像資料とともに示される。

<コース料理の提供>
(*コース料理付きチケットは既に完売しました)

アーティスト自身による、上映作品を元にしたコース料理の提供を行います。作品で参照されたテキストの引用などが料理の解説とともに提供され、映像作品のコンセプトを食事を通じて実際に体験することができます。また、別料金にてアーティスト監修のもと元映画館内のスナック「シネマのあとで」によるドリンクペアリングのコースも提供します。

【開催概要】


映像の美術館 #02『永田康祐「Eating Body」』
会期:2021年9月24日(金) – 27日(月)、10月1(金) – 4日(月)、10月8(金) – 10日(日)
・映像上映のみ:土 / 月 (計5日)
・映像上映+ディナー提供:金 / 日(計6日)
会場:元映画館
住所:東京都荒川区東日暮里3丁目31-18 旭ビル2F
開館時間:土・月:各回定員20人 ①13:00~、②15:00~、③17:00〜、④19:00〜/金・日:各回定員8人 ①17:00〜
観覧料:上映のみチケット:1000円(作品鑑賞料)/上映+ディナーチケット:7,000円(作品鑑賞料+ディナー料) ※どちらも予約制。鑑賞にあたっての注意事項は予約サイト( https://bit.ly/3z6vMkd )まで。
企画:元映画館
協働企画:ArtSticker (The Chain Museum)
協賛:ANOMALY、NIKKO COMPANY
アクセス:JR三河島駅徒歩5分/JR日暮里駅徒歩15分
予約URL:https://bit.ly/3z6vMkd

●上映は、28分と36分の2作品を順番に行い、合計約1時間となります。
●上映は、各時間枠の頭の時刻に開始いたします。
●会場への入場は、各時間枠の30分前より受付いたします。
●再入場、途中入場は自由です。
●ディナーコースの提供は、上映後約2時間となります。
●ディナーチケットには、上映鑑賞料に加えてディナーコースが含まれます。
●ディナーチケットは4日前までの事前購入が必要です。
●ディナーのコース内容はおまかせのみとなります。食材の変更ができませんので、食物アレルギーがある方や苦手な食材の多い方は予めご了承ください。
●ドリンクは当日会場にてオーダーください。アラカルトは500円から、ドリンクペアリングのコースは2500円でご用意しております。
●ディナーコースのお客様は、おひとり様ワンドリンクの注文をお願いします。
●ディナーコースの座席は、2人掛けとなります。お一人でご予約の場合は、感染症対策のため、アクリルパーテーションで間仕切ったテーブルでの相席となる可能性があります。
●新型コロナウィルスの感染状況次第では、ドリンクはノンアルコールのみのご提供となります。

 

【ご予約について】


本展示は、アーティスト支援・チケッティングサービス「ArtSticker」を通してのチケット購入となります。
こちらのリンク( https://bit.ly/3z6vMkd )より購入ページに遷移し、ご決済をお願いいたします。

当日は申込済みのチケット画面をスタッフにご提示ください。
●上映のみのチケットは当日施設にてスタッフのご案内のもとご購入いただくことも可能です。

 

【同時期開催個展情報】


永田康祐個展「Equilibres」
2021年10月2日(土)〜2021年11月7日(日)
開廊時間: 火・水・木・金・土 12:00 – 18:00
日祝月休廊 *ただし最終日11月7日(日)は開廊
東京都品川区東品川1丁目33−10 TERRADA Art Complex Ⅰ 4F ANOMALY
http://anomalytokyo.com/top/

 

【作家プロフィール】


永田康祐/アーティスト
1990年愛知県生まれ。社会制度やメディア技術、知覚システムといった人間が物事を認識する基礎となっている要素に着目し、あるものを他のものから区別するプロセスに伴う曖昧さについてあつかった作品を制作している。主な展覧会に個展『イート』(gallery αM、2020)、『あいちトリエンナーレ2019:情の時代』(愛知県美術館、2019)、『第10回恵比寿映像祭:インヴィジブル』(東京都写真美術館、2018)などがある。また、主なテキストとして「Photoshop以降の写真作品:「写真装置」のソフトウェアについて」(『インスタグラムと現代視覚文化論』所収、2018)など。

 

【新型コロナウイルスに関して】


●新型コロナウィルスの感染拡大の状況を考慮し、止むを得ない場合は中止(延期)の措置を取らせていただきます。
●中止(延期)になった場合は、ご購入頂いたチケット代金は全額返金させていただきます。
●中止(延期)となった場合は、開催1週間前の9/17(金)迄にイベントページにてご報告いたします。
●マスク着用でのご入館と、入館時のアルコール消毒をお願いいたします。
●当日は、イベントの模様を撮影する可能性があります。
●各種メディア媒体、Webサイト、SNS等に掲載する可能性がございます。ご協力をお願いいたします。

 

【お問い合わせ】


メール:moto.eigakan@gmail.com(「映像の美術館」担当)
ウェブサイト:https://www.moto-eigakan.com/

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