1年の改装工事を経て、コロナ禍真っ盛りの中、2020年4月に静かにリニューアルが完了した荒川総合スポーツセンター。
すでに多くの施設の利用が開始されています。
外見はそれほど変わった印象がないですよね?
「リニューアルで何が変わったの!?」
そう思っている方も多いのではないでしょうか。
今回、荒川区スポーツ振興課に案内いただき、普段撮影禁止となっている内部をご案内いただきましたので大公開!
以前のスポーツセンターの細かな課題を多数改善しつつ国際基準などに合わせたこと。
そして何よりも、徹底的にバリアフリーにこだわるなど、利用者に対する気遣いに溢れた素晴らしい施設に生まれ変わっていましたよ。
エントランス、ロビーはすっきりして開放感たっぷり!
真新しいエントランスは開放感がアップ。
自転車で溢れていたエントランス前は、自転車置き場が塀で囲まれすっきり安全になりました。
入り口すぐに見える館内マップもとても見やすいですね。
ロビーは以前と変わらずですが全体的にごちゃごちゃしていたベンチなどが撤去され、こちらもすっきり広く!
以前1基しかなく常に混雑していたエレベーターはエントランス側に1基、東側に1基の計2基増設し、合計3基となりました。
これは障害者の方や御老人、妊婦の方などにとっては大きなパワーアップではないでしょうか。
4F:弓道場は細かな改善があちこちに。会議場も広々設計。
4Fの弓道場は人工芝が張り替えられ、安土も盛り直されました。
弓を取るための観的場も以前は雨の中でも射場の中を通っていくしかなかったですが、外の廊下から入れるようになり、利便性が格段にアップ(安全のため通常は施錠されています)。
さらに射場には床暖房が入り、冬でも快適に弓を引ける環境となっています。
会議室にはディスプレイが入ることで、後ろの方でも容易に前方の講義の様子が見えるように配慮されました。
床も防音材となっており、ダンスの練習などでも利用が可能です。
3F:徹底したバリアフリーが行われた武道場は国際基準に合致
3Fの武道場は大改修。二つの道場は大会時には仕切りを外して大会場とできます。
また、剣道場にはスロープ、柔道場にはリフトが設置され、バリアフリーが徹底されました。
柔道場の畳は国際基準に合致したものに取り替えられた他、弾性が増した設計になって安全性が向上しました。
大会時に使用する拡張用の畳は道場外の倉庫にすっきり格納されるようにもなっています。
2F:体育館には床冷暖房を導入。全館空調で快適なエアコンディションをキープ
スポーツセンターの主役の一つ、体育館。
まず入り口にはロッカーボックスが設置され、手荷物品などをロッカーにしまっておくことができるようになりました。
大会などではどうしても持ち物を置いたまま移動することなどが多いもの。これは嬉しい改善ですね。
目立たないけど驚きの改善が、床冷暖房が導入されたこと。床にある通気口を通じてゆるやかに冷気・暖気が循環する仕掛けです。
これにより、選手のいる床レベルでの空調が効きやすくなりました。
また、天井からの換気も大型ダクトを通じて空気の循環を行う仕組みに交換。
空調効率が大きくアップしています。
観覧席は従来の観覧席に加え、車椅子用の観覧エリアが新たに設置されました。
車椅子の方でも目下に試合の様子を見ることが可能です。
1F:プールも徹底的にバリアフリー化!
プールは入り口からすっきり整備され、古くなっていた更衣室などはとても綺麗になりました。
そして大小二つのプールは完全バリアフリー化。それぞれにスロープが設置されました。
小プールはスロープだけでなく底が可動式となり、状況に合わせて深さを調節できます。
大プールには、車椅子の方などがそのまま負荷なくプールに下りることができる専用リフトも設置されました。
その他、滑りにくい床材やあらゆるところで段差を減らしたりするなど、安全性の高いプールになりました。
1F:ジムやスタジオも真新しく、使いやすく。
以前はロビー正面奥にあったスタジオは、右側の小体育館へつながる通路のほうへと移動。
個人や団体による利用もしやすくなりました。
スタジオ内には新たにレッスンバーも設置されています。
ジムも、機材などが大きく更新されました。
トイレや更衣室も綺麗に、気配りのある設計に
その他、館内の各更衣室も綺麗になり、ロッカーが設置された他、障害者用シャワースペースが増設されています。
トイレにも、人工肛門・人工膀胱を利用している方が利用しやすいオストメイト式の便座が設置されました。
約1年の工期で大きく生まれ変わったことがお分かりいただけましたでしょうか?
今回のリニューアルでは、工費を抑えるためにも耐久性に問題のなかった全体の構造体は活かしつつ、老朽化した部分や改善が必要な部分だけを取り替えていく、ということに焦点を当てたとのことでした。
取材では、ロッカーの設置や細かな段差の撤廃や緩和、そして、各所に設置されているわかりやすい案内板など、細かな気配りがとても印象的でした。
これまでの利用者から上がってきた課題感などをしっかりと拾っていただいたのだなということが感じられました。
総工費は30億円以上かかっていますが、とても意味のある投資だったのではないでしょうか。
以前は少し古びた印象もあった荒川総合スポーツセンターですが、このリニューアルで、区外の方にも自慢できる、気づかいのある最新施設に生まれ変わったと言えます。
ぜひ大いに活用していきましょう!
<施設概要>
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- 施設名:荒川総合スポーツセンター
- 住所:荒川区南千住6-45-5
- 営業時間:9:00-21:00
- 電話:03-3802-3901
- HP:https://www.arakawa-sposen.com/