荒川区に100万人集める!絆プロジェクトのほとばしる熱気に触れてきた!

2月21日、日曜日の朝9時。都電荒川線から小台橋へと抜ける小台橋通りはまだ通行人もまばらで街はこれからのんびり週末の朝を始めようとしている。その中を、一人また一人と、この街の日頃のイメージとは少し異なる20-30代ごろの人たちが朝もやの中から現れ、足早にあるビルへと吸い込まれていく。

今日はまちづくり活動「絆プロジェクト」の活動発表会の開催日。
彼らが集まったのはコワーキングスペース、Espacio(エスパシオ)。
9時になると、3階にあるEspacioから大きな「おはようございます!」の大きな掛け声が響いた。

絆プロジェクトは、小台にある生活茶屋なども運営するbonds株式会社の田中類社長が代表を務める団体。
田中さんが始めたスポーツサークルがきっかけとなり2020年1月に発足。スポーツ、クッキング、マルシェ、預かり保育、映像制作、音による地域活性化など、さまざまなプロジェクトを一気に立ち上げ、活動の範囲を広げてきた。

その活動の中心を担っているのは20-30代の若い力。
平日は会社員などを勤めながら、「やりたいことを形に」をテーマにそれぞれが普段の仕事の中だけでは実現できないことを立ち上げる場として互いに刺激を受けあいながら活動を進めている。中には荒川区民ではないが、この活動の理念に賛同し、埼玉から通うメンバーもいる。

この日の発表会にはオンラインでつながる各地のメンバーも参加。
プロジェクターやウェブカメラも駆使し、あっという間に発表の様子を同時中継でオンライン上の仲間ともシェアできるセッティングが完了する。

代表の田中さんの挨拶で会がスタート。代表は短いスピーチの中で各プロジェクトの活動に触れ、それぞれにエールを送る。
「あれはすごかったね!」「もう1回やりたいね!」「あれ、行けなかったけど行きたかったなあ~~」
そんな、温かみと一体感を感じる言葉に会場のメンバーが「おお!」と反応する。

印象的だったのは、「一つ一つのプロジェクトが一つの会社だと思ってやってほしい」という言葉。
絆には一つのでっかい目標がある。それは「2027年に100万人を動員するイベントを荒川区で実現する!」という目標だ。

絆プロジェクトのホームページ

この、常識で考えれば無理と片付けられてしまうであろう壮大な目標を「馬鹿げている」と思うのは簡単。しかしここのメンバーは「凄い!」「面白そう!」のキーワードでまず活動する。このプロジェクトの夢の実現のためにも、メンバーには自らの幸せを貪欲に追いかけ、夢に向かって走る自主性やリーダーシップ、困難を切り開く力が求められる。

実は、絆プロジェクトのロゴデザインには荒川区を音楽とアートで溢れる安全で過ごしやすいまちにしたいという思い。そして、カラフルな鍵盤には十人十色、色々な人が輝けるチームでありたいという思いが込められている。
この活動を通じて、皆が真剣に輝いてほしい。代表のメッセージにはそんな意味が感じられた。

絆のロゴとメッセージ

挨拶に続き、各プロジェクトのリーダーによる発表が始まった。
全部で8つもあるプロジェクト。発表は朝10時から午後まで続く。

各プロジェクトの工夫を凝らした発表が次々と行われる

それぞれのリーダーが工夫を凝らしたプレゼンを精一杯の力で発表する。
リーダーとはいえ、プレゼンという場に慣れないメンバーもいる。しかし会場の皆がその内容を真剣に聞き、エールを送り、活発に質問をする。

和気あいあいながらも、聞く方も真剣!

その合間には進行役のメンバーが会場を盛り上げ、場をつないでいく。

厳しい質問も飛ぶ

たまには「その目標をどう達成するつもりなのか?」などと厳しい質問も飛んでくる。
答えるほうも真剣だ。その様子はまさにスタートアップ。

多くの前で発表するのはやっぱり緊張!

各リーダーにこのプロジェクトの魅力やまちづくりに携わる理由を聞くと、いろいろなバックグラウンドを持つ人と共同で何かを立ち上げること。なにもないゼロのところから周りを巻き込んでプロジェクトを立ち上げる面白さ。実践を通じて学ぶことがまた仕事にも活きてくる、などの理由があがってきた。

各メンバーが自分の役割を推進

ここにいるメンバーは、ただサークル活動をしているのではなく、具体的な手応え、成長のチャンスを得ようとしている。
ムンムンした会場の熱気の中にいると、ただボーッとしていることなんてできない。
記者として参加した私もその躍動感に心がざわつき、この場に何か貢献したいと取材の立場を忘れて何度も質問してしまった。

代表の田中さんに、入ってくるメンバーに求めることはあるのか?と尋ねてみた。

返ってきた答えは、「自分の人生を最大限良くしたいと思っているか?」

一回きりの自分の人生。
絆プロジェクトには、人生を思い切り駆け抜けてみたい人を受け入れ、成長させてくれる人達がいる。
何かを迷っている若者も、何かをやり残した気分の大人も、絆の門を叩いてみたらどうだろうか?

やりたいことを形に!

この、わけのわからない前向きなパッションに溢れたチームがこれから荒川区で何を成し遂げていくのか?
俄然、楽しみになってきました。


<団体情報>
団体名:荒川区絆プロジェクト実行委員会
HP:https://arakawakizuna.com/


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