知られざるキムチの名店を抱える荒川区。地元の究極のキムチを求めるシリーズ第2弾は、三河島朝鮮マーケット内に店を構える「仁川商店」。
韓国料理店が多い三河島界隈の中でも、ひときわディープな雰囲気で知られる、いや、 おそらくディープすぎて知る人も少ない、知っていても入ったことはないという人も多いに違いない、そんな、ちょっと足を踏み入れにくい雰囲気すら感じさせる三河島朝鮮マーケットは尾竹橋通り沿い、三河島駅から宮地ロータリーに向かって歩き、関川病院を過ぎた左手にひっそりとその間口を開けている。
入り口は小さく、一切の看板もない。そして暗い。日頃ここを通る通行者でも、その存在に気づいていない人も多数いるはずだ。
一歩入ればそこは別世界。韓国の日常を感じさせるという意味では、観光地化した新大久保の比ではない。
「ここのキムチは美味しいよ。」
知り合いの情報を元にやってきた仁川商店。お店はマーケットの中頃にある。
お店の軒先にある冷蔵庫には様々な種類のキムチが並べられており、 選ぶのに迷うが、今回はオーソドックスに白菜キムチを購入。
頼むとお店のオモニが漬け樽から無造作に白菜を取り出してハサミでカット。漬け汁も少し入れてくれる。言葉はあまり通じない。 ちょうどお昼時だった既に完全にキムチ腹になっている。
急いで自宅に戻り、どっしりとした白菜の重量感を感じながら、まな板の上にキムチを鎮座させる。
もちろん自家製キムチなので市販製品のようにカットされているものではない。
開けてみる。臭いはそれほど感じない。何だかわからないがいい感じだ。期待で気が急く。
少し大きめにカットし、皿に盛り付けてみる。見た目はかなり辛そうだ。
この頃には早く食べさせろと隣でうるさく子どもが騒ぎ始める。試食タイム開始。
まずは定番写真をパチリ。
食べてみれば、白菜の食感がシャキシャキとしており、見た目よりも遥かに爽やかな新鮮さと酸味を感じる味。
食べた瞬間はそれほど辛さはなく、辛いものがまだ得意でない子どももガンガン食べ始める。
茶碗一杯のご飯はあっという間に完食する。その頃漸くこのキムチの辛さに気づく。肌にじわっと来るツンツンした感じ。カプサイシンが発汗を促しているのが分かる。
臭いもきつくないが、それでいてしっかりと記憶に残る旨味がある。やはり評判通りにおいしい店だった。 仁川商店、まだ試したことのない人は要チェックである。
さて、次はどこのお店へ行こうか。あなたの知っている近所の名店情報も引き続き募集中。
<店舗情報>
- 店名:仁川商店(三河島朝鮮マーケットの中)
- 住所:西日暮里1-4-22