102政治局:荒川区の平成26年度予算案ってこんな感じ

さて、区長や区議会の議員さんの任期は何年でしょう?

 

みなさん、区政について関心をもったことはありますか?

荒川区は様々な事業を毎年推進しています。近年は人口もどんどん増加に転じていて、一時の衰退期から脱して着実な発展に向かって歩み出しています。が、普段、区が何をやっているかは殆ど関心が無い、あるいは分からない方が殆どではないでしょうか?

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実際には荒川区も区報を始めとして多くの情報を紙面やホームページで発信していて情報公開にはとても積極的な区なのですが、なかなかしっかり目を通さないものですし、区の視点で届けられる情報ですからその時点で「ゴミ箱に直行〜〜」なんて方もきっと多いですよね〜(^^;

でもでもですよ、、例えば今の荒川の区議会議員の任期っていつまでだと思います?

答えは平成27年4月です。

ということは、確実にあと1年程度で議員選挙があることになりますね。

区議会の定員は32人で任期は4年です。ですから、わたしたち区民はそのときに平成32年までの区政をお願いする議員さんを選ばなければいけないということなんですが、その時あなたは何を材料に投票しますか?私はいつもこの答えに困ります。なぜなら区議会が何をやってるのかさっぱり知らないんです。。。(単なる不勉強です、、はい。。)結局、その時の国政の状況や、ポスターの顔(?)を見て判断したりしますよね。でも本当にそれでいいのかなー、と思います。だって、区の行政をちゃんと選ばないと、直接わたしたちの生活に響いてくるわけですから。今まであまり考えなくても区がちゃんと運営されてきたのは、なんだかんだいっても政治家と区役所のみなさんのおかげなわけです。

ちなみに荒川区の区議会選や区長選の結果についてはネット上にもいろいろ転がっていますので、是非参考にしてみてください。

例えば2011年の区議会選の結果をあらためて見ると、「ああ、あの時は民主党の候補者が票をたくさん獲得したんだなー」とか、「1500票ぐらいでも当選できるんだな、、、」とか筆者は思いましたがみなさんどうでしょう?(荒川区2011年4月24日区議会議員選挙結果)。2012年の荒川区長選は候補者が2人しかいなくて投票率は31%。まさに無風ですね。現西川区長は2016年まで任期となっています。

というわけで、自分たち自身も区政について勉強をしながら、区民による区民のための地元情報誌として、ARAKAWA102では今後、少しずつではありますが、区政についても、地元視点で情報をお届けできればと思っています。

 

荒川区のお金は大丈夫なの?

 

その第一弾としてまずそもそも、何をやるにもお金!、政治もお金!、というわけで、荒川区のお金の状況をざっくりとつかんでおきたくないですか?と思っていたら、ちょうど2月6日に、平成26年度の荒川区予算案なるものが発表されていました。そうなんですね、常識なのかどうなのか分かりませんが、荒川区もちゃんと、予算案を公表し、プレスリリースまでしております。わたしはそんな事実も今回始めて知りました。内容を見たところ、どの区もやっているのですが、荒川区も工夫を凝らした予算案の説明書やリーフレットを作成しています。

区のホームページにも記載されています(平成26年度荒川区予算案の概要および予算主要事業)が、ARAKAWA102でSlideshareにも公開してみましたのでよろしければ見てみてください。今回23区すべての予算説明書を見ましたが、荒川区の予算説明書もとてもわかりやすいと思いますし、公開スピードも速いです。きっと区役所の人達は大変だっただろうなと思います。お疲れ様です。

この予算案の内容を1つ1つ調べるのはまた次回以降のテーマに置いておきたいと思いますが、今回は一番気になった点として、そもそもこの予算規模(過去最高の年間932億円)を実現するのに、財源確保などは他の区と比較してどのようになっているのかを知っておきたいと思いました。

そこで東京23区全ての公開されている情報をもとに予算規模、税収、借金(公債)の発行状況などを調べてリストにしてみたのがこれです。

ここで注目したかったのは、①一般会計の予算規模、②それに対する区税と交付金の割合、③借金である公債残高と基金残高、④そして人口です。上から人口の多い順にならべてみました。荒川区は黄色でハイライトしています。

区によって予算の公開状況や時期にばらつきがあるので必ずしも全てが一律に同じ基準で比較できるわけではないですし、精密な比較をするにはちゃんとした指標で発表されているものを探していただければと思いますが、荒川区が全体的にどのような位置にあるのかがざっくり分かるのではないかなと思います。みなさんこれを見てどう思われますか?

いろいろな見方があると思いますが、

  1. 1人辺り税収が74116円。これは23区で下から4番目である。
  2. 区税収入が152億円。1人当たり税収の少なさと人口の少なさがかけあった結果、23区で2番目に少ない。
  3. その結果、都からの交付金に一般会計の4割近くを依存しており、今の荒川区を維持するには都との結びつきがとても重要である。
  4. 公債残高も順調に減ってきているがまだ、区税収入を超えている状況ではある。

といったようなことが見うけられるのかなと思います。

こういった状況の中で区はお金をやり繰りして、932億円の事業を展開しようとしているわけですね。民間の感覚からすれば、いわゆる「積極的な予算」を回していると言えるのではないでしょうか?いろいろなことをやろうとしている区の意気込みが感じられます。

 





主にどのようなことにお金を使っているんだろう?

 

次に、1億円以上の予算案があてられている事業をリストアップしてみましょう。単位は1,000円です。

事業名 事業エリア 予算案
不燃化特区整備促進事業 安全安心都市 702,012
市街地再開発事業の推進 安全安心都市 434,200
特定緊急輸送道路沿道建物耐震化推進事業 安全安心都市 399,400
細街路拡幅整備事業 安全安心都市 240,028
木造・非木造建物耐震化推進事業 安全安心都市 189,976
集団回収支援事業 環境先進都市 365,479
基幹システムの再構築 計画推進のために 102,858
荒川二丁目複合施設の整備 子育て教育都市関連事業 2,526,358
タブレットPCを活用した学校教育の充実 子育て教育都市関連事業 799,529
新たな私立認可保育園の整備(新規) 子育て教育都市関連事業 680,783
放課後子どもプランの拡充 子育て教育都市関連事業 522,903
新区民運動場の開設(新規) 子育て教育都市関連事業 456,939
荒川遊園の管理/運営 子育て教育都市関連事業 323,754
学童クラブ事業 子育て教育都市関連事業 315,117
町屋保育園の定員拡大及び民設民営化(新規) 子育て教育都市関連事業 253,859
特別支援教育の推進 子育て教育都市関連事業 216,912
学校施設の安全対策の更なる充実 子育て教育都市関連事業 206,448
学校図書館活用の支援/推進 子育て教育都市関連事業 103,484
中小企業融資 産業革新都市 1,329,133
荒川区小規模事業者経営力強化支援事業(新規) 産業革新都市 103,558
サンパール荒川の大規模改修工事(新規) 文化創造都市 1,043,580

 

1億円以下の事業も沢山ありますので一概に言えませんが、こうやってみると、特に重点的に予算が配分されているのが「教育」と「安心」の2つのエリアであることが見えてきますね。

特にタブレット事業の展開などで話題になっている教育分野ですが、実は「荒川二丁目複合施設」の建設事業に25億円もの予算案が提案されていてこれが最大であることが分かります。この、「荒川二丁目複合施設」とは何なのか、ちょっと調べてみましょう。

 

自然公園の近くに大規模な図書館+αが建設されるようです。

 

資料がありました(複合施設整備@荒川区HP)。

どうやら大きな図書館を中心とした文化施設の建設が予定されているようですね。

確かに荒川区には大規模な図書館が無いので、あれば区民にとっても利用しがいがありそうです。今後の展開に期待です。

 

いずれにしても、こういった計画にしても誰がどういう場で提案して、妥当性はどう検証されているのか。情報はあってもあまり知らないですね。

ですので、ARAKAWA102はこれから、そういった情報についても出来るだけ公正な立場で、自分たち区民にとってどうなの?という立場から伝えていきたいと思います。ご一緒に区の行政を勉強しましょう。

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