去年11月、町屋のROOM810の社屋を使って開催されたtalk ARAKAWA。
町で活動する様々なバックグラウンドの方のお話が聞けるトークイベントです。
このイベントの第2回が、8月25日に開催されます。
実行委員会を率いる今場さんに内容について伺いました。
– talk ARAKAWAとはどういうイベントでしょうか?
“talk ARAKAWA”は、【荒川区で活動する魅力的な人たちと、荒川区に愛着を持って暮らしたい、何かしたい、と考える人たちが繋がるプラットフォーム】として企画しました。
イベントは、二部構成になっています。
第一部ではショートスピーチとして、3名のスピーカーから20分程度ずつの話題提供をしていただきます。
スピーカーさんには、どんな活動を、どんな思いで取り組まれているのか、どんな悩みがあるのか、といったことを、とにかくわかりやすく、等身大に話していただくということをお願いしています。このスピーカーさんは、荒川区周辺エリアを拠点として、”まち”を想った活動をされている方にオファーしています。
第二部は交流会ということで、立食パーティです。
第一部で話題提供をしてくださったスピーカーさんと、話を聴きに来てくれたお客様がリアルな知り合いになっていただくという時間です。交流の助けとなるよう、アルコールを含むドリンクと、区内のお店に注文した美味しい軽食を用意しています。
– なぜこのイベントを始めたのですか?
考えが少しずつ変わっている部分もあるのですが、「まちと関わるきっかけがない人に対する、きっかけづくり」をしたいという思いが原点にあります。
このイベントは、生粋の荒川区民ではなく、通学や通勤の都合で荒川区へ転入してきた、いわば”よそもの”の発想から始まっています。当時、課題として認識していたのは、「私は、確かにそのまちで暮らしているのにも関わらず、まちで暮らしている実感がないこと」でした。
千代田線町屋駅から徒歩数分、家賃数万円のRC造マンションの一室という空間は手に入れられても、それはあくまで、まちと切り離された空間でしかなく、通勤・通学先と自室との往復、時々スーパーやチェーン店で用を済ます。そんな暮らしでは、そのまちにしかないものを味わうことは難しく、物足りなさを感じていました。
そのまちにしかないものって、具体的には、そのまちで暮らす周辺の人々や、個人店ですよね。自分が住むまちを面白がって、充実した暮らしを手に入れるために、まちとの関わりを欲していたのです。
でも、まちの人と関わりたいと思っても、何をすればよいかわからない。
町内会か?そうではない気がしました。だいいち、単身者が町内会に入門することはあまりにハードルが高いですよね。
あくまでその時の都合で住んでいるだけで、いつまた転出してしまうかわからないのです。
そんな人間が、それでもまちとの関わりを持ちたいという思いを実現させるためには、既存のものに入門するよりも、プラットフォームを新たに作ることが有効なのではないかと考えました。そこから、自分と同じような思いを抱く方々は他にもいるんじゃないか?それならばと、”talk ARAKAWA vol.1”を準備し始めたという経緯です。
ただ、そういった思いだけではどうにもなりません。
思いを企画提案書にまとめて、「モヤモヤさまぁ~ず2」で取り上げられていた町屋のデザイン会社「ROOM810」さんへ売り込んだり、荒川区の生涯学習講座であるコミュニティカレッジに、人の紹介を依頼したりして、ようやく昨年11月の「vol.1」開催を実現できました。
– 今回のテーマについて教えてください。
実はあまりテーマを設定していません(笑)。
今回のスピーカーさんの活動拠点は、尾久エリアから2名、(北区)田端エリアから1名。荒川区としてはやや西側に寄ったスピーカー構成であることが一つ特徴と言えるかもしれません。
もう一つ、ゆるやかに抱いているテーマがあるとすれば、3名ともそれぞれ、まちに向けて何かを始めようとしている方々だということです。
基本的にスピーカーさんには自由に話題提供をしていただくのですが、「これから始めようとしていること」の要素は入れていただくようお願いしています。どんなことを始めようとしているのか、どんな狙いなのか、どんなことに困っているのか。それをお客様が聞くことで、「自分にも何か手伝えるんじゃないか、アドバイスくらいならできんじゃないか」と感じていただくことが目的で、当初の企画意図にも合致するものです。
単発のイベントで完結するのではなくて、終了後も引き続き人として関わり続けられるような”つながりしろ”を用意しておきたいなと考えています。
– 今回の出演者について教えてください。
①櫻井寛己さん
(山手線で一番無名・田端のwebマガジンTABATIME(タバタイム)編集長/ローソン田端新町2丁目店 店長)
イベントタイトルに反して、いきなり北区田端を拠点に活動している方ですが、あまりに面白すぎるので登壇を依頼しました(笑)。
田端生まれ田端育ち。田端を愛しすぎて、田端をテーマにしたwebマガジン「TABATIME(タバタイム)」を自ら作り、編集長を務められています。
取材して、記事を書いて、時にはイラストも書いて。スピンオフでイベントの開催にまで取り組むなど、まさにスーパーマンのよう。
普段はご実家であるコンビニエンスストアの店長だというギャップも面白く、ぜひ広く紹介したいと思って今回のオファーをさせていただきました。
②栗田尚史さん
(コミュニティ銭湯 梅の湯 三代目/オクノテ 代表)
「vol.1」ではお客様として来場いただき、素敵なレポート記事まで書いていただきました。http://www.tabatime.net/talkarakawa-report/
旧小台通りにある銭湯「梅の湯」がご実家で、この栗田さんが三代目となります。
2016年11月に建て替えられて新しくなった「梅の湯」では、通常の”お風呂屋さん”としての営業以外に、寄席やヨガ、映画鑑賞会など、銭湯ならではの広い空間を使った様々なイベントを開催されており、コミュニティ拠点としての銭湯の可能性を探求されています。
また、業界団体である荒川浴場組合でも精力的な活動をされており、若い斬新な発想による銭湯の活性化にも取り組まれています。
③浅見和宏さん
(株式会社le style h(ル・スティル・アッシュ)代表取締役/Atelier Asami Kazuhiro 一級建築士事務所主宰/+h café(アッシュカフェ)オーナー)
都電の「荒川車庫前」から住宅街を少し入ったところに、2018年4月に「アッシュカフェ」という素敵なカフェが開業しました。
それも通常のカフェではなく、カフェ店内には移動販売用のシトロエンのキッチンカーが停まっていたり、ギャラリーが開催されたり、上の階には建築アトリエが入っていたり。
(参考:荒川102紹介記事:フランスの風を感じるカフェで25年作り続けたタルトタタンを。アッシュカフェ)
そんな新しいまちの拠点を運営されているのが浅見さんご夫妻です。
開業を機に荒川区へ転入されてきたばかりですが、熊野前ヨガフェスやあらかわ遊園地通りマルシェに出店されるなど、積極的にまちに関わられています。
「カフェ」や「建築アトリエ」という単体としてでなく、複合的な拠点としてまちに開かれた場にしていきたいという思いに惹かれ、今回のオファーをさせていただきました。
– 最後に一言。
荒川区(周辺)エリアをテーマにしたトークイベント&交流会は、おそらくここだけです。
“talk ARAKAWA”は、荒川区で活動する魅力的な人たちと、荒川区に愛着を持って暮らしたい、何かしたい、と考える人たちが繋がるプラットフォームになる事を目指しています。
「vol.1」に来てくださった方も、初めての方も関係なく、参加した人たち全てにとって次の一歩のきっかけになれれば幸いです。
もう一つ、イベントの場でできた新たなつながりが、我々が予想だにしないようなスピンオフプロジェクトに発展するようなことも期待しています。
「こんなことやりたいんですよね」「いいね、一緒にやりましょう」という会話が何の恥じることもなく発生してほしい。
そうなるよう、スタッフとして全力でサポートいたしますので、ぜひ気軽な気持ちでお越しいただければと思っています。
第2回となるtalk ARAKAWA。
今度はどんなつながりが、この場から生まれるのでしょう。
この街になにか関わってみたいな、そんな思いを形にするきっかけをくれるかもしれませんよ。
ちょっと気になったあなた、ぜひ、会場を覗いてみてください。8月25日です。
イベント詳細情報:
- イベント名:talk ARAKAWA vol.2
- 主催:talk ARAKAWA実行委員会
- 日時:2018年8月25日(土) 14:00-17:00(受付は13:30から)
- 会場:TOKYO L.O.C.A.L LOUNGE(株式会社ROOM810 3階) 荒川区町屋1-6-5(東京メトロ千代田線町屋駅より徒歩3分)
- 料金:2000円(アルコールを含むドリンク、まち名物の軽食付き)
- URL:https://www.facebook.com/events/255821028538606/
- 申込方法:下記3つのうちいずれかの方法でお申し込みください。
①Facebookページにて「参加」ボタンを押す
②お申込みフォームから必要事項を送信
③メール > talkarakawa@gmail.com 宛に「お名前、ご連絡先」を連絡 - 問い合わせ先:talkarakawa@gmail.com (担当:今場、戸田、伊藤)
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