
2025年12月14日(日)、サンパール荒川 大ホールにて、待望の区民ミュージカル「あらかわ宝物さがし物語PART3~魅力発信 あらかワンダーランド~」が上演されました。
11月に練習風景を取材した際もその熱気に圧倒されましたが、本番のステージはそれを遥かに上回る感動とエネルギーに包まれていました。
荒川、石巻、東松島……100人を超える出演者がつなぐ「心の橋」

今回の舞台の最大の特徴は、その圧倒的なスケール感。

オーディションで選ばれた6歳から81歳までの荒川区民約80名に加え、宮城県石巻・東松島地区から28名が友情出演。

総勢100名を超える出演者がステージを埋め尽くしました。

作・演出・音楽を手掛けた寺本建雄さんは、かつて被災地支援のミュージカルも手掛けており、今回のミュージカルにも「壁を作るのではなく、橋を架けてつながろう」という強いメッセージが込められています。

荒川の過去と現在を歩き、地域の魅力を再発見していくオムニバス形式のストーリーは、まさに「ふるさと荒川」への愛が詰まった宝物探しの冒険でした。
生バンドの重厚な音にのせて、出演者たちの魅力が輝く

舞台をさらに盛り上げたのは、生バンドによる大迫力の全13曲のオリジナルナンバー。

プロの演奏にのせて、出演者たちが練習を重ねた歌とダンスを披露! 振り付けは、ダンス経験に関わらず「誰もがかっこよく見える」工夫が凝らされています。

どの世代の出演者も自信に満ちた表情で輝いていました。
会場前方には、手話通訳による解説も。一人でも多くの観客が楽しめる工夫がなされています。
荒川の「今・昔・未来」を巡る、時空を超えた宝探し

物語は、出演者たちが自分たちの住む荒川区の宝物を探しに行くところから始まります。舞台はオムニバス形式で展開し、荒川区の魅力をさまざまな視点で描き出しました。

都電荒川線や、あらかわ遊園の思い出から、物語は歴史の深層へと進みます。

江戸時代、三河島が将軍家の鶴の餌場であったことや、小塚原が日本の医学史に欠かせない『解体新書』の舞台であったことなど、荒川の歴史が次々と紹介されました。

また、松尾芭蕉が「奥の細道」の旅へ踏み出した千住の情景も「俳句のうた」と共に再現されました。

会場を巻き込んでの大合唱! 地元の歴史を歌とともに体感し、会場が一つになった瞬間です。

日暮里繊維街の始まりがボロ布を再利用する知恵から生まれたことや、町会・自治会によるプラスチックの回収が始まったことなど、リサイクルの今昔について紹介されました。


おなじみのもんじゃ焼きや、荒川区が発祥の地であるとされている紙芝居のナンバーも!

荒川はものづくりの街。工場や伝統工芸の工房、そして荒川マイスター。
ものづくりの曲は、荒川の工場にあったもの、工場でつくったもので演奏されました。

人と人との距離が近いことも、荒川の宝物です。日暮里の地域猫も、この街の人たちの思いやり、いたわりの心に助けられたエピソードを紹介。

おもいやり!

いたわり!

ミュージカル終盤では、旧荒川の洪水にフォーカスが当てられました。11月の取材で出演者たちが自ら制作していた小道具の石も登場。

なんとこのシーンでは、滝口区長も出演! 客席からは温かい拍手が送られました。
会場が一体となった「ワンダーランド」

午前・午後の2回公演で、いずれも700名を超える観客が詰めかけ、会場は満席に!
観劇した人たちからは、「今まで知らなかった荒川区のことがわかって楽しかった」「子どもから大人まで全員が主役で、込められたメッセージに温かい気持ちになれた」といった感動の声が寄せられました。

20回を超える厳しいレッスンを乗り越え、自分たちの手で作り上げたミュージカル。
終幕後もアンコールを期待する観客の声が響き、サンパール荒川はタイトル通り「ワンダーランド」と呼ぶにふさわしい、一体感と興奮に包まれました。
【イベント概要】
- 公演名: 区民ミュージカル「あらかわ宝物さがし物語PART3~魅力発信 あらかワンダーランド~」
- 日時: 2025年12月14日(日)
- 会場: サンパール荒川 大ホール
- 主催: 荒川区地域魅力発信実行委員会
- 共催: 荒川区、荒川区芸術文化振興財団
- 制作: LALALA Office LLC