100年続く長屋で、澤円氏とお茶を楽しむ茶話会
春分の日である去る3月20日(金)に、JR三河島駅から徒歩6分のイベントスペース「東日暮里 長屋 NAGAYA」でトークイベントが行われました。主催したのは、年250回のプレゼンテーションをこなすことで「プレゼンの神」と名高い、澤 円(さわ まどか)さん。マイクロソフトの執行役員、琉球大学の客員教授など複数の肩書きをもちながら、自身でも株式会社 圓窓を経営し、成長のきっかけがほしい人の支援を行っています。
そんな澤さんには、煎茶道・方円流(ほうえんりゅう)師範という一面も。今回のイベントは「澤の茶話会」と銘打ち、澤さんのお手前によるお茶をいただきながら、ざっくばらんにお話をする会になりました。
新型コロナウイルス感染症の流行により、窮屈な思いをしている人の気持ちを少しでも開放したいという澤さんの思いから発案されたという今回のイベント。発案から、会場、お菓子の手配、そしてチケットの完売まで4日というハイスピードで進んだそうです。
現在のように緊急事態宣言が発令される前ではありましたが、風通しがいい長屋の特性を活かし、衛生面に配慮しながらイベントがスタートしました。
歴史ある茶農園のお茶で一服
茶話会は、澤さんによる煎茶道・方円流の解説と、供されるお茶の紹介から始まりました。この日のお茶は、宮崎で100年以上つづく茶農園のお茶を扱う白玄堂(はくげんどう)から買いつけたという2種類のお茶。伝統的な、まろやかな甘味のお茶と、シャープな口当たりの水出し緑茶をいただきました。
お茶の一煎目は、やわらかな香りと甘味。二煎目は茶葉が開いているため、一煎目より渋味が味わえます。一煎目と二煎目の間にお茶菓子をいただくことで、味の調和が生まれるとのこと。
パティシエがつくる、かわいい和菓子
お茶を淹れていただく間、ちゃぶ台の上でひときわ目を引いたのが、かわいい和菓子。親しみのあるかたちの練り切りのほか、澤さんの似顔絵を模したものも。
こちらの和菓子は、料理研究家であり、パティシエでもある小島和美さんの手によるもの。オーダースイーツを専門とされており、和洋問わずデザイン性の高いスイーツの表現をされている小島さん。やさしい甘みと、もちもちの食感で、お茶の時間にアクセントを添えていました。
今回のお茶には和菓子のほか、お漬物があうとのことで、澤さんが今回のために漬けたという白菜とゆず大根もお茶うけに。塩味と甘味が心地よいお漬物で、帰りに思わず、おすそ分けしていただいたほどです。
澤さんが語った、現状を打破するカギ
温かなお茶からゆったりと始まった茶話会は、すっきりとした味わいの水出し緑茶をいただくころには、澤さんと参加者との対話に移りました。ここで語られたことは……
- 働き方改革とは「時間と空間の制約をどう解決するか?」である。
- リモートワークで明らかになるコミュニケーション能力、炙り出される信頼関係。
- 礼儀を過剰に重視するあまり、時間という貴重なリソースを浪費する。
- どう在りたいか(Being)を突き詰めれば、人間=Human Beingであり続けられる。
やらなければいけないこと(Doing)ばかりの、Human Doingになっていないか? - どう在りたいかを明らかにする「脳内常駐タスク」の使い方。
- スランプから立ち直れる天才と、立ち直れない天才。それを分けるものは?
- 悩むことは無駄ではない。
考えないことは、幸せになろうとすることの放棄。
詳細は、当日の模様を配信した、澤さんのFacebookで視聴できます。
この回のほか、同日開催の第1回、第2回も視聴可能です。
当日は、澤さんの著書もお土産としていただきました。
「常識に縛られたら、思考は停止するーー」そんなメッセージを根底に、「時間・タスクを疑う」「ルール・慣例を疑う」「コミュニケーションを疑う」「マネジメントを疑う」「自分自身を疑う」の全5章で構成されています。
幹事が語る「澤の茶話会」のつくり方
今回のイベントは、澤さんと交流も深い名幹事・辻 貴之さんがコーディネート。1時間ほどのチャットミーティングで、企画が決まったようです。さまざまなコミュニティで年100回以上も幹事を担うという辻さんによるnoteの記事「イベントの作り方:澤の茶話会ができるまで」も、ぜひご覧ください!
<会場情報>
東日暮里 長屋 NAGAYA
- 住所: 東京都荒川区町屋東日暮里3-20-13
- URL: https://nagaya-northtokyo.business.site/