荒川銭湯巡り:その壱 – 雲翠泉

この記事は約4分で読めます。

荒川区に今もなお多く見られるにょきにょきと立つ煙突たち。そう、荒川区は未だ多くの銭湯が健在な、有数の銭湯天国でもあります。

そんな、あなたの家の近所にもある荒川区の銭湯をここで少しずつ紹介していくシリーズ「荒川銭湯巡り」。

荒川区では「親子ふれあい入浴の日」というのが実施されていて、この日はチケットを持って親子で行くとなんと無料で楽しめちゃいます。あなたが払った区税で運営されている制度ですから、しっかり活用しちゃって、子どもと一緒に真っ赤になるまで熱〜〜いお湯に入ってレッツ・テルマエ・ロマエしましょう^^/

飾りっけゼロだが抜群の開放感と解放感!:雲翠泉(東日暮里)


焼き肉で有名な山田屋の本店が軒を構える、尾竹橋通りと二ノ坪の交差点を結ぶ小道沿い。その真中辺りに雲翠泉はあります。

雲翠泉 全景
雲翠泉 全景

建物全体は大きく、東京独特の高い格天井を持つ銭湯なのですが、玄関口は普通の平入りの玄関であり、玄関前の道からはその大きさを全く感じ取れません。そのため、特になんということもない銭湯なのかと通りすぎてしまうかもしれません。

雲翠泉 玄関
平入りの玄関口

涼しげな青いのれんがいいですね。こののれんをくぐって中を覗いてみましょう。のれんをくぐって右が男湯、左が女湯です。下駄箱に靴を預けたら引き戸をあけて脱衣所へ。

雲翠泉 脱衣所
脱衣所

玄関口までの雰囲気とは一変、開放的な脱衣所がいきなり広がります。「いやー今日も銭湯来たな!」と一気にこちらの銭湯気分に火がつくとともに、その日の仕事のことは完全に忘却の彼方へと忘れてしまうことができる至福の瞬間です。

雲翠泉 格天井
格天井

この雲翠泉は古き良き東京銭湯の伝統である格天井が、これでもかっと言わんばかりに一面に広がります。そこには何の小難しさもなく、ただただ開放的。これが、家の風呂では決して味わえない開放感と特別感を掻き立てるのです。

実は私はこの形式ばかり見てきたのでこれが日本のスタンダードなのかと思っていましたが、しっかり2階分はある高さ、そして四隅から曲面で持ち上げられた「折上げ格天井」と呼ばれるこの形式は、東京の銭湯だけに多く見られる、豪壮さを強調した特徴的な様式のようです。この雲翠泉では、それが当たり前のように広がっています。いい味わいです。

雲翠泉 番台
雲翠泉の番台

番台は、脱衣所に入ってすぐにあります。番頭さんは踏み台を登って番台に入ります。これもまた、東京式の高さのある番台です。「こんにちは〜」と番頭さんに挨拶をして入浴料を渡しましょう。

脱衣所で服を脱いでロッカーにしっかり鍵をかけたら、いよいよ浴場に入ります。

雲翠泉のお風呂はこれまたシンプル。真ん中に楕円形のお風呂と、右奥に薬湯の構成です。壁画は男湯が富士山、女湯は八ヶ岳が勇壮に描かれています。

東京のお風呂は壁画のある奥の壁面にそって四角いお風呂が設置されていることが多いようで、雲翠泉も昔はそうだったようですが、途中から現在の形式に変わったそうです。これはどちらかというと関西などで多く見られる形式のようです。

雲翠泉 浴場
シンプルな浴場

壁画は以前は毎年書き換えられていたそうですが、平成20年に以前の絵師の方が亡くなられてからは今の壁画のままなのだとか。この壁画、おかみさんによると、1日もかからないで完成してしまうそうです。信じられないです。

雲翠泉は浴場もこれでもかと言わんばかりの開放感で攻めてきます。この飽きのこないシンプルさがたまりません。様々な趣向を凝らしたお風呂で客を楽しませる銭湯もたくさんありますが、ここ雲翠泉はまさに、日常使いのための「風呂屋」という印象です。お湯は地下水を使ってます。

雲翠泉 タイル絵
雲翠泉のタイル絵

雲翠泉にはもうひとつの名物があります。それがこの、壁面いっぱいに描かれたタイル絵です。タイル絵は昭和初期に金沢の九谷焼の会社が販売していたもののようで、既に現在では殆ど生産されていないため、マニアの間では高値で取引されることもあるとか。こちらを訪れることがあれば、是非一度、よく見てみましょう。

雲翠泉-浴場より脱衣所

浴場からは脱衣所も丸見えです。もう、360度開放的、気の流れの良いお風呂なのです(笑)。徹底的に丸見えになることで仕事や家事につかれたあなたの心の曇りも取り払ってくれることでしょう(^▽^)

雲翠泉 ドリンク

湯上がりの楽しみといえば、やっぱり牛乳です!

雲翠泉 湯上がり

このベンチが湯上がりの火照りをゆっくりと冷ましてくれる憩いの場。取材の時はお昼だったのでやわらかな日差しが差し込み、まさに日溜り、という風情でした。
ここに座って置いてある雑誌や漫画を読んでいる時間はいつにも増してゆったりと時間が流れます。

いつも朗らかな番台のおねえさんに、折角だからこの銭湯のアピールをお願いします!と聞くとこんな返事が帰ってきました。

「何にも特徴が無いのがここの特徴なの。シンプルにお湯を楽しんでもらえればって。」

湯上がりをのんびりとしながら番台のおねえさんとの会話を楽しむ常連客がいる光景が当たり前な銭湯です。

雲翠泉


<銭湯データ>

  • 銭湯の名前:雲翠泉
  • 住所   :東京都荒川区東日暮里3-16-4
  • 営業時間 :15時〜22時ごろ
  • 定休日  :毎週水曜日
  • 電話番号 :03-3801-4126

※荒川102の取材情報は地図からも探せます。ぜひご活用ください。>>> 「荒川102取材マップ」


荒川102の公式SNSをフォローする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です