新三河島駅近く、明治通りから尾久橋通りに向かって斜めに伸びる冠新道。その中ほどに、全国でも珍しいOJゲージの鉄道模型を走らせられる運転場がオープンしました。休日などには、大型の鉄道模型をウィーンと走らせる鉄道好きのおじさんたちの姿が見られます。
管理しているのは、東北本線の線路近くに鉄道模型店を構える、モデルワムさん。
お店を訪れると、店内は床から天井まで、さまざまな鉄道模型やパーツでぎっしり。オーナーの徳永さんにお話を聞いてきました。
– お店について教えてください。
モデルワムとしては平成元年にスタートしました。
もともと竹ノ塚で始めたんですけど、お客さんが東京に出張とかで来られて空いた時間にお店に来たい、というようなときに竹ノ塚では行きにくいと言われまして、山手線沿線であれば2時間も時間が明けば東京駅から往復しても間に合うから、というようなことで日暮里に移ったんです。
日暮里でやられている知り合いの社長から、移ってこいと言われたこともあります。韓国と中国で車両の製造をしているので、成田空港に近いのもメリットです。
– 以前から鉄道関係の仕事をされていたんですか?
もともとは鉄道模型の製造メーカーのほうで勤めていました。
そこをやめて、自分も一時期はアルバイトをしていた時期なんかもありましたが、やっぱり最終的に自分にできることはこの仕事だなと思いまして、最初はアパートの一室でお店をスタートしました。
– やはりご主人自身が鉄道好きだったんでしょうか?
やっぱりそうですよね(笑)。この日暮里の辺りは線路も沢山走っていますしメッカなんですよ。
– 模型の企画設計なんかもご自身でやるんでしょうか?
今はね、もう全部海外のメーカーのほうでやってくれるんですよ。
こちらでやるのは、こういうものを作りたい、といって図面や写真などの車輌に関する資料を揃えて向こうに渡します。そうすると、向こうで全部設計もやるんです。日本で設計したものを渡しても、手法がちょっと違うところもあるので、結局向こうでもう一回やり直しなんです。それだと設計コストが無駄になってしまいますから。
なので向こうで設計したものを図面にしてもらってそれをチェックし、次に製造に入って、サンプルを作ってもらったらまたそれをチェックして、というプロセスになります。
こういった作業があるので、完成までに何度か現地に出張しなければいけないことになります。