(あらかわ遊園の「あ」)
リニューアルの為に2018年12月1日から一時休園する事になったあらかわ遊園。
休園から約2ヶ月経ったところで、あらかわ遊園はどうなっているのだろう?
というわけで荒川区役所子育て支援部 荒川遊園課 事業計画・安全管理担当係長の藤井さんにお話を伺いに行って来ました。
現在あらかわ遊園の入り口は工事のためのゲートになっており、敷地全体を塀で囲われいます。
その塀沿いに管理事務所へ向かい、藤井さんと合流。
そしてすぐ目に入ってくるのはやはり遊園地の看板である観覧車。
ちょうど取り壊し作業をしているところで、取材に伺った日には支柱だけが残っている状態。
ゴンドラとゴンドラが取り付けられていた車輪状のフレームは昨日1日で解体されましたとの事。ヘェ〜、1日で解体できるんだ。とびっくり。
さて、あらかわ遊園の歴史についてはいろんなところで紹介されているので省略。
あらかわ遊園の公式サイトはこちら
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/smph/yuuen/index.html
ここでは、東京23区で唯一の区が運営する遊園地「あらかわ遊園」の現状とその先についてお話を伺いました。
・いきなりですが、なぜリニューアルするんですか?
「あらかわ遊園が今の形になってから約30年くらい経つんですね。だいぶ施設が老朽化してきていたことと、すべての世代の方が楽しめて、癒される空間づくりをしたいという思いがあって、今回改修に至ったというわけなんです。」
「なるほど。」
「ここ5年くらいずっと来園者が増えてきていただいていて」
「そうなんですね!?」
「昨年度だと41万7000人くらいご来園いただいていて、1つの要因としては荒川区の子育て支援部でやっている子育て支援施設という形で、お子様連れの方が楽しく快適に過ごせるようにというコンセプトで荒川区直営で運営しております。メインが小さなお子様連れのファミリーなので、お子様の休憩場所、オムツ換え、授乳スペースなどにも配慮をしてきたところを認めていただいて、来園者の方々も増えてきたのかなと思っております。」
「区営で何が魅力かというと料金だと思うんですね。入園料大人200円、子供100円で乗り物なども100円、200円で乗れますので、他の遊園地の一人分の入園料で家族4人くらいが遊べるイメージかと思います。」
「平日は中学生以下は無料でしたので、学校終わってちょっと散歩に来たりだとかもありましたし、幼稚園、保育園、小学校などの遠足やお散歩コースにしていただいたりなども多かったですね。」
・来園者が増えているということなんですが、お金の話になって恐縮ですが黒字経営なんですか?
あらかわ遊園は、都市公園という施設として運営しています。通常公園には遊具などがありますよね、当然それらはお金を取っているわけではないので収入はゼロなんですけど、あらかわ遊園は収入がありますので単純に収支がどうとかいうことではなくて、荒川区の公園施設と考えると十分区の魅力のアップにつながっているんじゃないかと思っています。」
「その他の公園を管理している費用みたいな感じで考えると、その中でやっていけるということなんですね」
「そうですね。」
・さて、先の話なんですが、リニューアル後はどんなあらかわ遊園になるんですか?
「一番大きなところは乗り物広場になると思うんですけれども、ファミリーコースターは残して、それ以外は全て今あるものを撤去して新しいものに変えていくというところですね。メリーゴーラウンドは馬だけだったのを他のものを作ってさらに楽しんでいただけるようにしたり、観覧車は今までゴンドラが20個付いていて、高さが32メートルだったんですけれど、少しスケールを大きくして40メートル、ゴンドラを28個つけようと思っています。」
「豆汽車とスカイサイクルも新しくなります。あと、コーヒーカップがあったところにウォーターシューティングライドという、乗り物に乗って回りながら的に水鉄砲で当てていくという遊具に変わります。」
「芝生広場も斜めになっていたのを平らにして、レジャーシートなどを広げてお昼ご飯など食べやすいようにします。また、その脇にロング滑り台という35メートルの長い滑り台と、その下に児童用複合遊具という小学校高学年のお子様をメインにしたアスレチックのようなものをつくろうかなと思っています。」
・大人向けの遊具なんかはできるんですか?
「そうなんです、今まではファミリー向けを目指してきていたんですけれども、これからはやはり大人の人もターゲットにしていきたいということで、ライトアップを行う予定でいます。今年度と昨年度に試験的に4回、仮設の電飾をつけてライトアップを行ったのですが、お客様から夜の遊園地もいいねと言う声をかなりいただいたので、観覧車やメリーゴーラウンドにも電飾をつけて夜間開園も目指していこうかと考えています。」
「今まではキャンディハウスとちびっ子売店があって軽食やスナックを出す程度だったんですけれども、今後は食事ももう少し充実させようと思っています。
あと、スワンの池のところですが、一休さん号が展示してあるだけだったんですけれども、水上にウッドデッキを作ってカフェスペースにしてゆっくりしていただけるようにしようかと考えています。」
「釣堀のスペースが少し小さくなるのですが、そこに新しい建物を立てて釣堀の管理所と飲食できるスペースを作り、2階にはお子様が体を使って雨の日でも遊べる場所を作ろうと思っています。他の遊具も雨の日でも遊べるようにしていこうと考えています。」
・土を掘り返してみて何かすごいものが出てきたとかはありませんでしたか?
「まだ、造成のところまではいっていないので、今のところは何も出てないですね。池の水も全部抜いて魚も移動させたんですけれども、そこも特に出てこなかったですね。もう少し何かいるかなと思ったんですけど。うなぎが一匹出てきたかな。(笑)」
・動物広場が広くなるのはいいですね
「ポニーの乗馬を移動して、ふれあいスペースを広くして、行動展示なども検討しています。」
・月一でキャラクターショーなどがあると伺いましたが
「アリスの広場は使えるので、キャラクターショーを考えていて、今年度は2月と3月、来年度は10回くらい行う予定でいます。
あと、夏場のプールと、プールの中に小型の遊具を移動して小さなお子様方に遊んでいただけるよう考えています。」
・リニューアル後の遊具は今までのレトロな感じになるんでしょうか?
「遊具に関してはデザイン的には新しくなってしまいますね。それように作るっていうのはなかなかなくて。今までの昭和レトロ感を残しながらというのはあるんですけれど、新たな魅力を作りたいという部分もあって、その辺のバランスを考えながら設計しているところです。
レトロ感については入り口からの園路でのワクワク感を出してもらえるようなレトロな作りを、たとえばガス灯とか、みたいなことを考えています。あとはふれあいハウスはレトロ感が残る形になりますね。線路をイメージしたような園路も考えています。」
「レトロ感というか、単純に古くなったので、危ないところは修理したりしていましたが、問題のないところや、塗装のはがれたところはそのままだったりというところを味に感じていただいていたのかなと。」
「もともと、こんな全面的な改修ではなかったんですよ。一部の遊具を変えて綺麗にしていこうかというところだったんですけど、これをやるならこっちもという具合に広がってきたのですが、全てというわけにもいかなくて。予算は今回30億円くらいかかるんです。」
「でも、来場者も増えてきて、また、区外からの方も多いということで、改修する予算が出るというのも納得できますね。しかし、2年半というのは結構かかりますね。」
「そうですね、年数だけ聞いちゃうとやっているほうとしても長いなと感じてしまうのですが、撤去、造成、全部土を掘り返して園路も整備していきます。あと広場の整備と、ふれあいハウス増築、キャンディハウス建て替え、新築もあり、電気やエレベーター、バリアフリー仕様にしたりといろんな工事が重なってきて、2年半でも結構きつきつなスケジュールで大丈夫かなって思うくらいです。」
・リニューアル後の料金は変わるのですか?
「それは、まだこれから考えていくところなんですけれども、わからないですね。」
・先の話になりますが、リニューアルオープンのときのイベントなどは何か行われますか?
「当然オープンイベントはしたいなとは思っているんですが、まだそこまでいってないんですよ(笑)やっと基本の設計が終わって、これから実施設計でその設計をつめていくところで。」
・開園日などもまだ決まっていない?
「2021年の7月から9月くらいというところを発表させていただいています。
・最後に藤井さんからのメッセージをいただけますか?
「今までの懐かしい雰囲気というのを残していきたいと思っているので、そういうものを残しつつ、新しく生まれ変わるあらかわ遊園なので、なかなか遊園地が生まれ変わる瞬間に立ち会うことはないと思うので、昔を知っている方は昔の姿と新しく変わる姿を思い浮かべて比べながら楽しんでもらえたらいいかなと。他の遊園地とはまた違う楽しみ方ができると思います。もちろん、初めて来園される方にも、みなさんに楽しんでいただけるようなあらかわ遊園を目指してつくっていきますので、開園まで楽しみにお待ちください」
荒川102では時々このあらかわ遊園の進捗をお知らせしていきたいと思います。
そしてリニューアルオープンの日には是非また来てみたいと思います。
みなさんもお楽しみに!
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