新しい尾久図書館がついにオープン!公園のような「ずっといられる場所」に

リニューアルした尾久図書館が2月20日(土)、遂にオープンしました。

着工したのは令和元年3月15日。約2年の歳月を経ての完成です。
都電が走る閑静な町、尾久の新たな顔の一つとなりそうな真新しい図書館を早速ご紹介します!

*本記事中の写真は、開館前の館内の様子を撮影したものです。2021年2月20日現在、コロナ禍による緊急事態宣言のため、当面の尾久図書館では固定式のベンチなどを除く椅子が撤去されています。最新の状況は尾久図書館までお問い合わせください。

 

周囲の景観に調和し、オープンテラスも備えた明るい外観


まずはこの印象的な外観。放射状にブロックを積み重ねたような形状となっています。
2階建てで明るい色合いがまわりに高い建物がなく空が抜ける開放的な空間と合わさって気持ちのよい印象を与えてくれます。

この特徴的な構造は西日を遮り、また、周囲の住宅などと直接面することが無いようにという配慮も込めて作られました。
ロゴはいくつかあったロゴの候補の中から最終的に区立の小中学生のアンケートによって決められたものなんですよ。
玄関の横には荒川遊園横から撤去された煉瓦塀が移築されてきました。尾久の歴史をしっかりと伝えてくれています。

玄関裏には広い駐輪スペース。荒川区民に自転車は必須!大きな駐輪場は嬉しいですね。

 

1階は親子連れやシニアがつどう、楽しく、わくわく、のんびり過ごせる優しい空間


1階正面玄関を入ると柱がほとんどない見通しのよい空間が広がります。玄関入ってすぐ右手にある貸出カウンターの職員から見たときに全方位でしっかりと入館者の安全を確認できるようにということで極力柱を作らない設計が採用されました。また、大型のサインが採用され、遠くからでもトイレの位置などがはっきりと分かります。

「ずっといられる場所」を目指したという尾久図書館。周囲を囲む公園の中にすんなりと馴染むように作られた館内はあらゆるところにふんだんに木を使用し、天井には黒地を採用することで圧迫感の少ない落ち着いた空間を実現しました。また、様々な場所に小さな椅子や水たまり模様が描かれ、「公園」のイメージを表現しています。

1階は子供や児童書、シニアライフを楽しく過ごせる本などを中心に集めた楽しく過ごせる場所!
館内の数カ所には小さな木のキューブがあり、中には椅子やベンチが置かれています。秘密基地のような感じで楽しそう。

2階へとつながる階段の裏手にあるベビーカー置場を囲むように、子育てひろば、わくわくひろばが広がります。

わくわくひろばは1階より一段下がった「穴倉」をイメージ。敢えて迷路のように組んだ本棚やトンネルで、子どもたちが”わくわく”しながら本を楽しめるようになっています。

子育てひろばの真ん中には「おはなしコーナー」。くつをぬいであがるのでくつろぐことができます。

必要に応じてカーテンでぐるっと囲み、集中した空間でおはなしすることもできるんですよ!
カーテンが青い色調なのは落ち着いた心理状態に導く効果があるのだとか。

さらに、壁には生命のれきしをイメージした楽しい壁画が。
子どもといっしょに壁に描かれている絵を読んでいくのも楽しそう〜

子育てひろばの外には人工芝の「のびのびひろば」が広がり、キューブ型ベンチやのんびりくつろいで本を読めるチェアが並んでいます。建物の影になっているので一年を通じて過ごしやすそうな空間。本を読みながらついウトウトしてしまいそうです。

街なか図書館のマップがありました。これは図書館のスタッフの方が手作りで作ったものだそうです!
尾久図書館MAPもスタッフの方の作成。ぜひ見てみてください。

1階奥の右手にはさまざまな研修やイベントに使えそうな多目的室もあります。公園側のガラス扉は全開して開放することもできるんです。隅田川から公園を通って爽やかな風が流れてきそうで気持ちよさそう〜

 





静かに本を読んだり学ぶ人のための2階。公園が一望できる学習席も!


2階に行く階段の途中には高い書棚と外の光を取り入れた明るい天井が開放的な中2階が。飲食も可能な椅子と机が設置されています。

壁の棚に置かれている緑はユーカリなどの本物の植物!だから、良い香りがするんです。行く機会があったら、ぜひ緑の匂いを嗅いでみてくださいね。

2階にあがると書棚が扇状に広がります。書棚が並んでる景色ってほんと素敵ですよね。
これも、相談カウンターから死角なく館内の様子を見通せることも考慮されたもの。

さらに、一つ一つの書棚の上にLEDライトが付けられた最新の書棚を使っているのも特徴。本の背表紙を照らしてくれています。また、天井にランプを配置せず、書棚の上に設置されているライトで天井を間接照明で照らしているので光がとても柔らかいんです。

2階は大人や学びたい人が落ち着いて本を読める場所。「学びのひろば」には38の席が並びます。卓上灯とコンセントも全て装備されているのでスマートフォンなども電源の心配なく利用できます。ゆいの森と同じようにこちらの図書館も全館で無線LAN(WiFi)が利用可能ですよ。

公園側にはグループでのおしゃべりしながらの学習が可能な「探求のひろば」。

さらに公園に面した窓側には「見晴らしカウンター」として7席を配置。席が斜めに配置されているのでお互いを気にすることなく集中できます。隅田川方面に広がるバラ園を眺めながらの学習。ここは間違いなく気持ち良いですね!

 

あらゆるところにバリアフリーや弱者・お母さんへの配慮がなされた設計


館内2階、中2階、1階、半地下のわくわくひろばまで、全てエレベーターで移動できるのも尾久図書館の特徴。徹底したバリアフリーを目指したものとなっています。最近の荒川区の施設はみなバリアフリーが細かなところまで意識されていて素晴らしいなと思います。

目の見えない方のためには対面音訳室があり、予め予約することでボランティアの方に本を読んでもらうことができます。

床にあるサインはどうしても視線が下を向いてしまいがちな高齢者の方への配慮。

トイレは子ども用のトイレやオストメイト対応。ベビーステーションももちろんあります。

館内にはカフェなどはありませんが(飲料の自販機はあります)、1階の飲食スペースや屋外のテラス席は持ち込みでの飲食が可能。子どもと来て本を読んだり、隣りの公園で遊んだり、1日飽きずにのんびり過ごすことが出来そうですよ^^

またまたとっても楽しみな施設が荒川区に出来ました。
たちまち人気の場所になりそうです。

館内を案内してくださった荒川区地域図書館課長の成瀬さんと尾久図書館館長の塚原さん。
お忙しいところありがとうございました!


<施設情報>

  • 施設名:荒川区立尾久図書館
  • 住所:東京都荒川区東尾久8-45-4
  • 電話:03-3800-5821
  • 開館時間:火〜金 9:30-19:30、土・日・祝 9:30-17:00
  • 休館日:月曜(祝日の場合は翌日以降の平日)、毎月第2木曜、年末年始、特別整理期間


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