町屋で生まれ育った職人が満を持して作ったお店「手打ち蕎麦、うじいえ」。
カジュアルすぎず、だからといってかしこまりすぎず、きれいな落ち着いた雰囲気のお店でこだわりの逸品を食べる。普段着でも特別な日でも使えるちょうどいいワンランク上のお店です。
町屋駅から歩いて10分ほど、こじんまりとして落ち着ける空間はまさに隠れ家的というのにふさわしいです。
住宅街の中にあるため店の行き方の説明は難しいのですが、地元の人に聞くと四峡(よんはけ)と五峡(ごはけ)の間あたりだよ、と言います。
地元の人以外にとっては「よんはけってなに?」ですよね。四峡は第四峡田(はけた)小学校のこと、荒川区民はわりと峡田(はけた)小学校をランドマークに使うので覚えておきましょう。
蕎麦屋の花形といえばやはり天せいろでしょう。シンプルなだけに蕎麦の味がしっかり味わえ、蕎麦屋の腕、センスが光ります。
季節により産地にこだわった国産のソバ粉を使った外二の二八蕎麦は風味と歯ごたえが違います。
盛り汁はキリッとしていて辛すぎない。かえしは蕎麦と相性の良いヒゲタ醤油とみりん、砂糖を釜で炊き2週間ほどじっくり寝かせて醤油の尖りをなくしコクと丸みをだしているそうです。
そして天ぷらは素材の味と胡麻油の風味をしっかり感じることができます。
食後はどろっとした蕎麦の風味をしっかり感じられる蕎麦湯で。
「湿気、乾燥を気にしながらそば粉に水を入れる瞬間が一番神経を使いますね」
蕎麦を作って30年の氏家さんは「蕎麦は一手間加えてやっと人並みだと思う」と言います。
和食や洋食のテイストを盛り込み真面目に、時に遊びのある料理も魅力です。夜の料理を見てみましょう。
旬の素材を活かした料理と蕎麦を使った料理の盛り合わせです。
写真は3月に撮影したので春の素材を使った前菜です。冬瓜の蟹あんかけ、鹿児島産の焼き筍、そば豆腐、ホタルイカの辛酢味噌和え、そば寿司。
相性のいい鴨、ナス、ネギを重ねて焼き、そば汁とゆずを合わせたソースでサッパリ仕上げています。
魚は季節によって変わります。
写真は3月に撮影、金目鯛(伊豆稲取)、しめ鯖(松輪)、本マグロ中トロ(長崎県対馬島)
神奈川県三浦の松輪サバは関サバと並ぶほどの高級ブランドです。
これからの季節、蒸し暑さでバテることもありますよね。そんな食欲が落ちかけた季節にオススメの一品です。香味野菜はさっぱり感を出すだけでなく胃腸を守り体を温め食欲増進に効果があります。
このプリンのファンもいるぐらいの人気です。氏家さんの器用さを感じます。揚げたソバの実が食感と風味のアクセントになっています。
お酒は日本酒を中心に焼酎、ワイン(スイス産)など20種類以上用意しています。生ビールはエビス。瓶ビールはキリン、アサヒ、エビスです。
町屋に店を開くのが夢だったと話す氏家さんは、銀座で手打ちそばを10年間修業したのち、新宿御苑の前でご自身の店を持ち17年営業しました。2013年12月に町屋に移転し、「手打ち蕎麦、うじいえ」をオープンしました。
「やっぱり生まれ育った町屋が好きだからですかね。神輿仲間もいるし。」
天王祭でも神輿を担いだそうです。
地元愛にあふれる氏家さんのお店に是非足を運んでみてください。
<店舗情報>
- 店名:手打ち蕎麦 うじいえ
- 住所:東京都荒川区町屋3-5-13
- 電話番号:03-6807-8538
- 営業時間:11時半~14時、17時半~22時(21時半ラストオーダー)
- 定休日:月曜日、第2火曜日
- 席数:カウンター7席、個室(2~10名)
- ホームページ:http://www.sobaujiie.com/
- ※コースは4300円から(要予約)
- ※全面禁煙、お子様連れのお客様はベビーカーでもokです。
- ※駐車場は2台まで(要予約)
※荒川102の取材情報は地図からも探せます。ぜひご活用ください。>>> 「荒川102取材マップ」