東京の秋といえば多くの文化イベント。世界的にも有名な東京コレクションなどファッションが盛り上がる時期でもあります。
11月18日、日暮里サニーホールで日暮里コレクションが開催されました。
日暮里コレクションは日暮里繊維街の振興のために11年前から毎年秋に開催されています。規模は年々大きくなり、今年は日本全国のファッションを学ぶ学生を中心に1779点の応募があり、入選した40点のファッションショーが行われました。
今回のテーマは「ファッションチャレンジ2016、ジャパン・クオリティ」。機能性と市場性を兼ね備えリアルで個性的な街着。
機能性や市場性は個性的と反する面もあるのでなかなか難しいテーマです。
大連コレクション in 日暮里。
2006年3月に荒川区と大連市中山区は友好交流都市になりました。中国有数のアパレル産業の街である大連市が用意した作品によるファッションショーです。
モデルは大連モデル芸術学校の学生です。
ファッションショーの後は表彰式です。
経済産業大臣賞を受賞した作品です。
グランプリにあたる経済産業大臣賞を受賞したのは太田美咲さん。
「刺し子を全て手描きで表現しました。刺繍ではなく手描きにすることでフラットな仕上がりとなり、軽く着心地の良い服にしました。シンプルなデザインと効果的な配色によって、おしゃれなリアルクローズにしました。究極のミニマリズムを追求しました。 」
「一つ一つの柄を手描きしているのでとても大変でした。多くのコンテストに応募していますがグランプリは初めてだったので嬉しいです。」
荒川区長賞を受賞した作品です。
荒川区長賞を受賞したのは小嶋真実さん。
「テーマは朝から晩まで仕事をこなす女性たちの戦闘服です。ジャケットの打ち合わせをメンズの仕立てにし、力強さを表現しました。折り紙の模様を参考に、それとは全く異なった印象に配置しました。寒い朝、仕事に取り掛かるのが億劫になる時には気分が上がる模様に身をつつみ、自分に自信が持てるニットのセットアップで出かけましょう。」
「みんなにありがとうと言いたいです」
どの作品も個性的でクオリティが高く、すべての作品が表彰されてもおかしくなかったと思います。 審査ではリアルクローズであるという点が重視されたようです。ジャパンクオリティの捉え方にデザイナーの個性を感じました。
これを機に日本の伝統技術や最新技術を考えるいい機会にもなりました。普段なかなか見ることができないファッションショー。来年はぜひ足を運んではいかがでしょう。