世の中には様々なスポーツがあります。日本では野球やサッカー、バレーボールなどが人気でしょうか。近年のマラソンブームでランニングをする方も増えました。水泳やテニス、ゴルフも愛好者は多いですね。
一方で、こうした歴史の長いメジャースポーツだけでなく、様々な新しい種目もあります。
例えば、シニアの方が公園でやっている「ゲートボール」は皆さんご存じでしょう。お子さんなら小学校や児童館(ふれあい館)で、フリスビーを使ったドッジボールのような競技「ドッヂビー」をしたことがあるかもしれません。「グラウンドゴルフ」や「スポーツチャンバラ」は、知っている人と知らない人が半々くらいでしょうか。「ティーボール」「ペタンク」だと知らない人の方が多いかもしれません。
このような新しいスポーツは、既存の競技種目を子供や高齢者など誰でも楽しめるようにアレンジされたものが多いのが特長です。 そうした新しいスポーツのひとつにキンボールスポーツがあります。
荒川区はキンボールスポーツが盛んで競技レベルの高い地域のひとつで、区内にいくつもチームがあり、2013年の東京国体のキンボール会場にもなりました。そんな、「荒川区で最もメジャー?でホットなマイナースポーツ」キンボールスポーツをご紹介します。
キンボールスポーツとは
キンボールスポーツは、1986年にカナダで体育教師によって考案された新しいスポーツで、次のような特長があります。
【1】巨大なボール
直径1.2m、重さ約1kgの巨大なボールを使います。運動会の大玉に近い大きさですが、ずっと軽くてパンパンにふくらませてあります。ピンク色が綺麗でなんとなくオシャレです。
【2】3チームが同時に対戦
3つのチーム(ピンク、グレー、ブラック)が1つのコートで同時に対戦します。1チーム4名で合計12名で競技します。
【3】攻撃相手を声で指示
攻撃するチームは攻撃相手(色)を声で指名し、指名を受けたチームが守備をします。
【4】全員参加
既存の種目のアレンジではなく全くのオリジナルで、「チーム全員の参加と協調」というコンセプトのはっきりしたスポーツです。
体育の先生が考案したスポーツということもあって、プレーヤー同士の協調性や創造性が重視されています。極端にいえば、サッカーや野球は一人ずば抜けて上手なプレーヤーがいれば勝つこともできますが、キンボールスポーツはチーム全員が常にプレーに関与しなければゲームが進みません。
スピード、チームワーク、パワー、判断力、アイデアなど様々な要素があり、スポーツが好きな人なら、少し練習をすればすぐに試合を楽しむことができます。またスポーツの苦手な子でも、チームワークの助け合いの中で得点する喜びを味わうことができる競技でもあります。
世界には約500万人のプレーヤーがいると言われ、北米やヨーロッパで人気があります。2年に一度ワールドカップもある国際的なスポーツでもあり、日本は常に上位入賞する強豪国です。
スポーツひろばに行ってみよう
キンボールスポーツができるところは限られていますが、荒川区では小・中学校の体育館で毎週行われている「スポーツひろば」※に行けば、気軽にキンボールスポーツが始められます。スポーツひろばはどんな様子なのか、尾久西小学校会場にお邪魔してきました。
この日は小学一年生から大人まで34名、付添いや見学の大人も含めると50人近くが集まっていて、とても賑やか。学校の先生も見学においででした。いつもよりちょっと多いそうです。
体育館では、アリーナの2/3を使ってキンボールスポーツの試合をしていました。
この日は小学生、中学生、大人がくじ引きで混成チームを作って対戦。プレーヤーの経験差もありますが、上手な人は始めたばかりの人のレベルに合わせて攻撃をしたり、低学年の子が中学生から点を取ろうと果敢に挑んだりと、全体のレベルを高め合うためのゲームという印象です。
スポーツひろばによく来ているという小学2年生のTくんは、お父さん、お母さん、お姉ちゃんの家族全員がキンボールスポーツをしているそうで、もっとレシーブ(守備)が上手くなってお姉ちゃんや上級生に勝つのが目標、と話してくれました。
残りの1/3では、初心者向け講習が行われています。
この日参加していたのは宮前小学校1年と5年のお子さんをもつ親子2組。キンボールスポーツは初めてと2回目だそうです。
専門のコーチが来ていて、攻撃や守備の基本技術やルールを教えてもらいながら、キンボールに触れていました。
最後は親子一緒のチームになって試合にも参加していましたよ。
お母さんたちにお話を伺ったところ、「親子で一緒にできるスポーツというので、子供をひっぱってきました。ボールが大きくてピンク色で、それだけで子供はわくわくしているし、これなら誰でもできて楽しいので、学校でもやってくれたらいいのに!」 「(額の汗を拭きながら)1試合の7分間は意外とハードで、自分のところにボールが飛んできて、どうしよう!と思ったら、中学生に上手くカバーしてもらったりして面白かったです。また来たいです」とおっしゃっていました。
お子さん達も大きなボールに悪戦苦闘しながらも、終始ニコニコでした。
次回以降も、キンボールスポーツの話題をご紹介していきます。
キンボールスポーツをはじめるには
◎荒川区「スポーツひろば」(HP)
「スポーツひろば」は荒川区立小・中学校の夜間開放事業です。以下の2会場がキンボールスポーツができるスポーツひろばで、小学1年生以上なら誰でも参加できます。学校行事などの都合で中止になる場合がありますので、区のウェブサイトで日程を確認の上、室内履とタオル、飲み物を持ってご参加ください。
- 尾久西小学校体育館(毎週木曜日19:30〜21:30)
- 第六瑞光小学校体育館(毎週金曜日19:30〜21:30)
◎荒川区「親子で体力アップ」2015/7/12 (HP)
荒川総合スポーツセンターで7/12に行われるスポーツイベント「親子で体力アップ」の中でもキンボールスポーツを体験できます。詳しい内容は区報や学校などで配布されるチラシ、区のウェブサイトをご覧ください。
◎初心者向けの練習会
キンボールスポーツ初心者の小学生を対象とした「第一回ジュニアチャレンジ大会」が2015/6/28に開催されます。これに合わせて峡田小と汐入東小で練習会が行われます。 小学生なら誰でも参加可能。パパ・ママもキンボール体験ができます。
- 峡田小(土曜日 9:00〜12:00、6/20・27)
- 汐入東小(日曜日 15:30〜17:30、6/14)
◎地域のクラブ
本格的にキンボールスポーツをやってみたい方は、荒川区内各地域にクラブチームがあります。
初心者向け練習会、地域のクラブ等について詳しく知りたい方は、荒川区キンボールスポーツ連盟まで連絡してみてください。
連絡先:03-3819-2247・担当 小山
kinball_arakawa@yahoo.co.jp
http://www.facebook.com/kinball.arakawa