地域紹介:まだまだ続く日暮里紹介その③「日暮里駅〜繊維問屋街〜三ノ輪橋方面」

まだまだ続く日暮里シリーズ

 





その③日暮里駅から繊維問屋街、さらに三ノ輪橋方面へ

 

日暮里から根岸へ

 

東日暮里方面を紹介します。日暮里駅から根岸の方に向かってみましょう。

駅前にあるのは荒川区唯一のシティホテル、ホテルラングウッドでサニーホールが併設されています。路地裏には鶏塩白湯ラーメンの「ぶらり」があります。

線路沿いの道は旧音無川になります。王子から石神井川と分かれて京浜東北線に沿って流れ、日暮里駅付近を過ぎると蛇行しながら荒川、台東区境を形成していきます。この道筋にあるのが200年近い歴史のある老舗「羽二重団子」で夏目漱石や泉鏡花、正岡子規などの文豪にも愛され作品にも描かれています。お店の裏には芋坂など谷中に繋がる歴史のある坂がいくつもありましたが、明治の鉄道敷設で削られてしまい、上部だけ残して後は歩道橋になっています。

羽二重団子
羽二重団子

羽二重団子の前にあるのが善性寺です。6代将軍徳川家宣の母が帰依したお寺で、将軍も訪れ、弟の浜田藩主松平清武の隠居所にもなったお寺です。第55代総理大臣石橋湛山のお墓もあります。将軍橋、御隠殿橋、水鶏(くいな)橋と続きます。この辺りは清流が流れ風光も明媚で呉竹の里と呼ばれ文人墨客が好み、豪商の別邸などがあった所です。右手に曲がっていくと、正岡子規、高浜虚子別れの辻があり、その先は台東区根岸になりますが正岡子規の住んだ家や寛永寺住職輪王寺宮の別邸御隠殿、昭和の爆笑王と言われた林家三平の自宅を利用した「三平堂」があります。尾久橋通りに出たところにある大きなマンションにはかつて同潤会鶯谷アパートがありました。

 

日暮里駅前から繊維問屋街へと抜ける

 

駅前から繊維問屋街方面に向かいます。駅前の一角には羽二重団子のカフェ「HABUTAE」があり手軽に甘味が楽しめます。根岸の甘味の名店「竹隆庵岡埜」の支店があり、とらが焼やカリーどら焼きなどの名物があります。その裏手には豊富なお酒でお蕎麦が楽しめる「とお山」、魚料理の美味しい居酒屋「豊田屋」があります。

繊維問屋街に戻ると格安衣料品のお店で100円以下の品がある「ヘイワ堂」、ドレスやステージ衣装が買える「リンゴ」があります。尾竹橋通りを越えたところには格安子供服の「レモン」。「トマト」はノーション館、アーチ館、インテリア館、本館と4店舗続きます。

トマト
トマト

さらに進んだ下町イタリアンの「シンデレラ」のあたりにある第二日暮里小学校には夕焼け小焼けの作詞者、中村雨紅が勤務していた関係でゆうやけこやけの碑があります。繊維問屋街は生地が格安で手に入り、関連の商品も多くあるので女性に人気ですね。

繊維問屋街を三ノ輪方面に向かって左側の地域には東京の銭湯で唯一、背中を流してくれる三助さんが残っている「斉藤湯」があります。日暮里図書館には数々の文学賞を受賞した作家吉村昭の遺品や作品を展示した記念館があり、その前にある「花嫁わた」という会社がある所が吉村昭の生家です。

吉村昭記念館
吉村昭記念館

そのすぐ近くにある「DONDON館」は楽しいマスターのいるもんじゃ屋さんでテレビでもよく紹介されます。「前田酒店」は東京唯一の越乃寒梅の代理店です。

三河島駅に至る手前にある「喫茶ふじ」は昔ながらの喫茶店でコーヒー1杯250円でトースト、ゆで卵、ジャムがついてきます。繊維問屋街の右側には都立竹台高校があります。ここは片岡鶴太郎さん、現、林家正蔵(林家こぶ平)さん、現、林家三平(林家いっ平)さん、ピカチュウの声優の大谷育江さんが卒業しています。

日暮里南公園は大人から子供までのんびりできる公園です。以前は紙芝居のおじさんも来ていました。夏には子供たちが水遊びもできます。尾竹橋通りに面したところにあるのが洋菓子の「サブロン」。パティシエ世界選手権の飴細工部門で優勝したこともある実力派です。その隣にはフルーツケーキ専門店の「梵奈味」があります。更に進むと台東区根岸になり江戸時代からの豆腐の名店「笹乃雪」があり鶯谷駅へと続いていきます。

 

尾竹橋通りから三ノ輪橋方面へ

 

尾竹橋通りを越えて進んでいくと三ノ輪駅方面生活圏と重なってきます。

日暮里中央通り(繊維問屋街の通り)には日本で初めてジーンズを製造、販売したエドウィンの本社があります。第三日暮里小学校にも夕やけこやけの碑があります。これは中村雨紅がこちらの小学校に勤務していたことによります。味噌カツの「三好弥」、おでんと大学芋の「丸昇」を過ぎると台東区になります。

日暮里中央通りを三ノ輪方面に向かって右側には荒川区唯一の相撲部屋、藤島部屋があります。区境ギリギリにある江戸からの名所、御行の松は台東区。その先は根岸の花柳界であった柳通りに続いています。左側にはローラー滑り台が人気の日暮里公園、隣接して猿田彦神社があります。桜並木の美しいカンカン森通りは幹事で書くと神々森で、この猿田彦神社に由来しているのです。昔ながらの駄菓子屋さんもあるこの辺り、同潤会三ノ輪アパートがあったのですが新しいマンションに建て替えられてしまいました。

三河島駅の近くには建物にいっぱいの藤の花が咲き乱れる藤の大滝、担々麺の名店「桃天花」。ホルモンの超有名店「山田屋」もあります。

スーパーオリンピックの近くには居酒屋の名店「遠太」。焼鳥の「興」は食べログで高評価。オリンピックの前の都営住宅は都電の車庫の跡。さらに焼肉の美味しい「七輪」、駄菓子・玩具の問屋の「井ノ口商店」などがあります。この辺りは区境になります。変なものを売ってる大栄商事、残念ながら廃業してしまった三ノ輪ラムネ、金太郎飴の元祖「金太郎飴本店」、江戸五色不動の一つ目黄不動尊、大関横丁交差点、地下鉄三ノ輪駅は台東区になります。

もっと紹介したいところがたくさんあるのですがキリが無いので羅列的に駆け足に書かせて頂きました。

こうしてみると日暮里にはいろいろあることがわかってもらえたと思います。日暮里は文化の香り高い人々が江戸時代から集った場所であり、国際的な玄関口で繊維問屋街は女性に人気、谷根千の玄関口で、日本一頭の良い開成学園もある。羽二重団子など江戸時代からの老舗がいくつもある、大木屋、ザクロといった個性的な店、山田屋など焼肉の名店(山田屋を知らないで焼肉好きと自称する人はモグリです)国産ジーンズを普及させた端緒となった土地でもある。実は日暮里は山の手でもある、、、などなど、言い尽くせぬほど語ることができると思います。

さて来月号のお知らせですが、地域の紹介はまたお休みさせて頂いて、荒川区とバラの関係について書かせて頂こうと思います。来月も宜しくお願い致します。

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