京成町屋駅の反対側へ
京成町屋駅の反対側に出ます。もんじゃの浜作本店はこちら側の高架下にあったのですが京成線高架耐震補強のため立ち退きになって花の木店に移転しました。
藍染川通りから少し入ると町屋文化センターがあります。会議室など借りられるのですが、ACC(荒川区芸術文化振興財団)の所在地です。毎月1回、新聞に折り込まれてくる「ほっとタウン」を発行している団体です。この付近には区の施設も多く、調理室が重宝している山吹ふれあい館、私の地域活動の打ち合わせで無料スペースを使用させてもらっているアクロス荒川(区立障害者会館)などがあります。
三河島編でも書きましたが泊船軒という珍しい名前のお寺があります。室町時代、太田道灌が突然のにわか雨に遭い農家で蓑を借りようと立ち寄ります。その時、娘が出てきて一輪の山吹の花を差し出した。道灌は、蓑を借りようとしたのに花を出され内心腹立たしかった。後でこの話を家臣にしたところ、それは後拾遺和歌集の「七重八重 花は咲けども 山吹の実の一つだに なきぞ悲しき」の兼明親王の歌に掛けて、茅葺きの家であり貧しく蓑(実の)ひとつ持ち合わせがないことを奥ゆかしく答えたのだと教わります。古歌を知らなかった事を恥じて、それ以後道灌は歌道に励み、歌人としても名高くなったという、山吹の里伝説があるのですが、このお寺には山吹の塚が存在します。他にも都電の早稲田の一つ手前の面影橋や埼玉県越生も山吹の里であったという説があります。
・荒川自然公園
こちらも三河島編で書きましたが荒川自然公園。「自然」とつきますが、水再生センターの上に蓋をして公園にしたもの。下水処理の様子が垣間見られたり、国の重要文化財である「旧三河島汚水処分場喞筒(ポンプ)場)」があります。ここは日本で最初の近代下水処理施設だったのです。
たまに公開しますが役所のことですから平日ばかりです。おススメは桜の季節に330本の桜がある施設内を公開します。その時に重要文化財の建物や施設内を見学できるのでこれから迎える春に備えてぜひ行ってみてください。自然公園は町屋に近い荒川七丁目や京成線の線路沿いからも入口があります。こちらから行くと子供のプールやグランド、交通公園は近いですね。
線路沿いにある光明寺東京御廟は京都の光明寺が運営する最新式寺院。カードをかざすと黒御影石の墓石が現れ、モニターには生前の姿が映し出されるそうです。草むしりや管理の手間が省けるということです。
その並びには「ときわ食堂」朝から飲みたい人にはぴったりです。和食系が多いのかと思いきや裏メニューでグリーンカレーがあった時には驚きました。おじさん率が高いのと、大勢では入れませんので、その辺を心得てチャレンジしてみるのも良いかも。
・第九峡田小のあたり
第九峡田小学校のあるあたりも、今は住所が「荒川」ですが昔は町屋の内だったことは先月号に書きました。都電の線路沿いに行くとオープンテラス的なイタリアン、トラムロカーレはテレビでも紹介されてましたね。
宝来屋はハムやチーズ、クリームなど様々なたい焼きがあって人気がありますね。並びにあるバールマールもしゃれた雰囲気。
町屋銀座に入っていくと昭和22年創業の餃子屋さん、餃子の一龍があります。町屋二丁目電停と交差するこの道が昔の江戸道で、町屋村の中心はこちらであったと言います。王電が開通した時の町屋駅前電停は原稲荷の最寄り駅ということで「稲荷前」電停でしたが、その後、「町屋一丁目」と改称され、「町屋駅前」に改称されました。今では町屋の中心は駅付近になっています。
今回、紹介した地域は住所的には荒川区荒川なのですが、町屋駅にも近いのいで(旧町屋地域も含む)町屋地区紹介の時に書かせてもらいました。次回は都電の線路の向こう側、住居表示で「町屋」になっている地域を紹介していこうと思っています。
Permalink