今回の荒川ラーメン紀行は、ジョイフル三ノ輪の荒川一中そば「山久飯店」さんです。
店主ご夫婦2人でやっている小さな店ですが、こちらの店はラーメン に限らずチャーハンや定食も含めてとにかく地元の評判がいい店なのです。特に近隣ラーメン店の店主に評判がよく、この連載の取材中にも「山久飯店のラーメン食べた?」と聞かれるほどです。
鶏ガラ醤油、少し固ゆでの細麺、チャーシュー、メンマ、海苔にこのナルト! ジョイフル三ノ輪に店を構えて45年。全く変わらない懐かしいラーメンは、誰もが子供のころ食べたラーメンを思い出します。
私の個人的記憶ですが40年前、 両親に連れられてこういう中華屋さんに行くだけでもごちそう気分でなんか楽しかったなあ。外食は特別な感じがしましたよね。
そしてチャーハン。厨房から聞こえる中華鍋を振る音を聞くだけでワクワクしますね。チャーシューを煮た醤油を隠し味にこちらも飽きない美味しさです。
店主の武田さんは15歳の時に食べたラーメンの美味しさが忘れられず上京。
千束にあった山久飯店で修業の後、のれんわけという形で45年前、店主が28歳の時ジョイフル三ノ輪の商店街に店を出しました。
当時の三ノ輪の商店街は人通りも多くとても活気があったそうです。開業時のラーメンの値段は40円、 値段こそ変わったもののレシピは変えていません。
最盛期は36軒あった山久飯店も今残るのは10軒ほど。
こちらの店も3年前、店主が体調を壊し廃業の危機がありました。1年半の休業の後、近所の人に試食してもらったところ「味は全く変わっていないから大丈夫」と太鼓判を押されたのに自信を持ち、営業再開したのです。
いつもそこにある、いつもの味。そんなアットホームな下町の中華料理屋です。きっとまた行きたくなりますよ。
<店舗情報>
※こちらの店舗は休業しております(2016年1月時点)。
- 店名:山久飯店
- 住所:荒川区南千住1-22-9
- 営業時間:11時〜20時(定休日:火曜、土曜)