– 行く春や鳥啼き魚の目は泪
元禄2年3月27日。松尾芭蕉は、奥の細道へと旅立つその三千里といわれる旅の前途を思い、胸中の不安、見送りに来た方達との別れの悲しみを胸にこの矢立ての句(始まりの句)を詠んだとされています。その土地が千住。
この句自体は後から奥の細道が編集される過程で全体のバランスを取るために差し込まれたものであり、本当の初句は別だったという説もあるようですけど、、、実際どうなんでしょうね?
さて、南千住の素盞雄神社では毎年、この故事に因んだ「奥の細道矢立初め全国俳句大会」を開催しています。
21年前、神社創建1200年を記念して当時あった傷んでいた芭蕉の句碑を建て替えるとともにスタートしたこの行事。毎年全国から1000以上の投句があるとのことです。
大会と表彰式が行われるのは松尾芭蕉出立の日と同じ3月27日(日)。事前募集句のテーマは雑詠「春一切」。2句一組1000円で、締め切りは1月18日(水)となっています。
神社に確認したところ、雑詠とは辞書によると「題材を決めずいろいろの事物を詠むこと」。春一切の「一切」は中国語で全て、という意味ですから、「春」をテーマにしたことであれば何でも詠んでいいですよ、ということだそうです。もちろん、俳句の世界における「春」ですね。
事前募集句については優秀なものは木札に書かれて、素盞雄神社の境内で芭蕉翁に献句されます。大会当日も境内をテーマにした句を投句できますが、こちらは全てが木札になって献句されるとのことです。自分の句が由緒ある神社に奉納されるというのはなかなか無い機会ですよね(^^ ぜひ「俳句なんかやったこともない」という方も、気軽にチャレンジしてみてはいかがでしょう〜
<イベント情報詳細>
イベント名 | 奥の細道矢立初め 全国俳句大会(ホームページ) |
場所 | 素盞雄神社参集殿 |
日時 | 大会・表彰式:3月27日(日) 事前募集句締め切り:1月18日(水)※郵送受け付け。当日消印有効。 |
募集要項 | 素盞雄神社ホームページに記載の募集要項をご参照ください。 |
参加料 | 当日句、事前募集句、ともにそれぞれ2句1組で1000円。 |
最近の大賞作品です。
- 第21回 梅日和学問の絵馬恋の絵馬 足立区 野口放生さん
- 第20回 春光を振りぼしつつ菜を洗う 江東区 観音堂松雄さん
- 第19回 シーソーにひとりふらここにもひとり あきる野市 木下蘇陽さん
その他入選作品は素盞雄神社ホームページの中段に記載されている年次のリンクから確認いただけます。